全大学横断比較

 歯学部 留年率・卒業率ランキング【全29大学・最新データ】

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「新卒合格率90%以上」──歯学部の公式サイトや入試パンフレットでよく見かけるこの数字を、額面どおりに受け取ってはいけません。

新卒合格率は、その年度に卒業できた学生だけを分母にした数字です。留年した学生も退学した学生も、分母から静かに消えています。受験生・保護者が本当に知るべきなのは、「入学した人のうち、何人が6年でストレートに歯科医師になれたか」という数字、つまりストレート合格率(修業年限内合格率)です。

文部科学省と厚生労働省の公式データで計算すると、私立15大学平均のストレート合格率は42.13%(第118回・2025年2月実施)。東京歯科大学・昭和医科大学を除いた15校の平均で、2人に1人以上がストレートでの国家試験合格に届いていないのが現実です。

そして、留年1年の経済的損失は1,500万円に達します。内訳は、学費500万円+生活費200万円+機会損失800万円(キャリア終盤の1年分の年収)。6年間の学費に加えて、この1,500万円が家計にのしかかる構造です。

このページでは、厚生労働省・文部科学省・各大学の公式データを使い、私立17校・国公立12校、全29大学の修学状況を以下の4指標で一覧比較します。

  • 留年率ランキング(令和7年度・全学年ベース)
  • 修業年限内卒業率
  • ストレート合格率(第118回・第117回)
  • 退学率

さらに、各大学の個別詳細ページ(全25本)への直接リンクを添えています。気になる大学を見つけたら、そのままワンクリックで詳細データを確認できます。すべて無料でご覧いただけます。

保護者の方へ 私立歯学部の学費は6年間で2,000万〜4,000万円に上ります。加えて、留年1年ごとに約1,500万円の追加負担が発生しうる構造です。ご家庭の経済的な意思決定として、入学後の留年リスクを数字で把握しておくことは欠かせません。本ページの数値はすべて公式データを出典としており、大学選びの最終判断にそのままご活用いただけます。


ストレート合格率ランキング(第118回・私立17大学)

結論:第118回(2025年2月実施)の私立17大学合計でのストレート合格率(加重合格率)は47.4%。ただし東京歯科大学・昭和医科大学の2校を除いた私立15大学平均は42.13%で、受験生・保護者にとって参考にすべきは後者です。

ストレート合格率は当サイトの中核指標です。入学者を分母にして、6年間ストレートに進級・卒業して国家試験に合格した人数を分子とします。「歯学部に入学した100人のうち、6年後に歯科医師免許を手にしているのは何人か」という、もっとも本質的な確率を示します。

ストレート合格率とは?新卒合格率との違い

歯学部の広報でよく見かける「国家試験合格率90%以上」のほとんどは、新卒合格率です。これは「その年度に卒業できた学生のうち、国試に合格した人の割合」を指します。分母は卒業見込者に絞り込まれており、留年した学生も退学した学生も含まれていません。

一方、ストレート合格率(修業年限内合格率)は、入学者数を分母にして、最低修業年限(6年)以内に国家試験に合格した人数を分子にした割合です。

指標分母分子
新卒合格率その年度の卒業見込者国家試験合格者(新卒)
ストレート合格率入学者6年以内に国家試験に合格した人

新卒合格率90%でも、6年間で半分以上が留年・退学してふるい落とされていれば、入学者ベースのストレート合格率は40%台に落ち込みます。受験生・保護者が本当に知りたいのは、「入学してストレートで歯科医師になれる確率」=ストレート合格率です。

詳しい違いと競合数値のトリックについては、新卒合格率と修業年限内合格率の乖離で掘り下げています。

私立17大学ランキング(第118回・2025年2月実施)

第118回歯科医師国家試験でのストレート合格率ランキングです。「入学者数 / 最低修業年限(6年)での合格者数」を厚生労働省・文部科学省の公式資料から算出しています。

順位大学名入学者数最低修業年限合格者ストレート合格率
1東京歯科大学1289675.0%
2昭和医科大学966971.9%
3愛知学院大学1338563.9%
4日本歯科大学(東京)1296751.9%
5福岡歯科大学854047.1%
6大阪歯科大学1286046.9%
7朝日大学1295945.7%
8奥羽大学442045.5%
9日本大学1285845.3%
10北海道医療大学833643.4%
11神奈川歯科大学1184840.7%
12日本大学(松戸)1144438.6%
13明海大学1204537.5%
14日本歯科大学(新潟)652335.4%
15鶴見大学842833.3%
16岩手医科大学501632.0%
17松本歯科大学852124.7%
私立17大学合計1,71981547.4%
私立15大学平均(※)42.13%
私立17大学ランキング(第118回・2025年2月実施)

出典:厚生労働省・文部科学省「歯科医師国家試験第118回結果」
※ 東京歯科大学・昭和医科大学を除いた15校の平均値。当サイトの比較基準(理由は次項)。

注目すべきは、上位2校(東京歯科大・昭和医科大)と3位愛知学院大までを除くと、私立大学のストレート合格率はおおむね33%〜47%の団子状態に集まっている点です。上位3〜4校と下位1校(松本歯科大24.7%)が離れ、それ以外は僅差で並んでいます。この構造のため、単年度ごとに数人の合格者増減で順位が大きく入れ替わります(例:愛知学院大は第117回47.9%→第118回63.9%と+16ポイントの大幅上昇)。

ランキングは、【保存版】私立歯学部ストレート合格率推移(過去16年分)|偏差値では見えない「進級と国試」の真実と格差でも解説しています。

私立15大学平均42.13%との比較

当サイトでは、ストレート合格率の平均値を比較する文脈では一貫して私立15大学平均(東京歯科大学・昭和医科大学を除く)を主軸としています。

理由はシンプルです。東京歯科大(75.0%)・昭和医科大(71.9%)の2校は他校と20ポイント以上離れた高水準で、この2校が突出して優れていることはすでに明らかです。受験生・保護者にとって本当に有用な情報は、残り15校のなかでどの大学が相対的にどの位置にいるかです。2校を含めて全17校で平均すると数字が引き上げられ、15校の中での違いが見えにくくなってしまうため、当サイトでは比較用の平均値として15校の算術平均を採用しています。

集計方法ストレート合格率
私立17大学 加重合格率(合計入学者ベース)47.4%
私立15大学 平均(東京歯科大・昭和医科大学を除く算術平均)42.13%

両者の差は約5ポイント。「私立歯学部のストレート合格率は47%」と言うか「42%」と言うかで、受験生・保護者が受け取る印象は大きく変わります。当サイトでは15大学平均42.13%をメインに、17大学の加重合格率47.4%を参考値として併記する方針でまとめています。なお、47.4%は17校の合計入学者(1,719人)に対する合計合格者(815人)の割合です。

なお、昭和医科大学は2025年4月に昭和大学から改称しました(旧:昭和大学歯学部)。本記事では新名称で統一します。

10年トレンド:第109回〜第118回の推移

第109回(2016年)から第118回(2025年)までの10年間で、私立15大学平均のストレート合格率は以下のように推移しています。

回次実施年私立15大学平均
第109回2016年36.13%
第110回2017年38.73%
第111回2018年37.16%
第112回2019年43.65%
第113回2020年43.90%
第114回2021年43.71%
第115回2022年39.85%
第116回2023年40.74%
第117回2024年40.23%
第118回2025年42.13%
10年トレンド:第109回〜第118回の推移

第112回以降は40%台前半での回復基調が見られます。ただし、第119回(2026年2月実施)については、厚生労働省が公表した合格者数が前年より減少しており、最終的な修業年限内合格率(文部科学省集計)が公表された際に平均が低下する可能性があります。「底上げ傾向」「回復傾向」といった断定的な解釈は避け、データが出そろった段階で改めて評価します。

また、先述のとおり私立歯学部のストレート合格率は団子状態のため、単年度の数ポイント差で順位が大きく入れ替わる構造です。1回分のランキングだけで大学を評価するのは危険で、複数年の推移を見る必要があります。

10年分の推移と各大学の増減傾向は私立17大学ストレート合格率推移(109〜118回・10年分)で確認できます。第119回の結果は公表後に同ページで更新予定です。


留年率ランキング(全29大学・最新データ)

結論:令和7年度の私立17大学の留年・休学者割合(在籍学生ベース)は平均26.5%。一方、国立11校は15.3%、公立1校(九州歯科大)は12.7%で、私立と国公立で約2倍の差があります。

留年率は、大学選びで多くの受験生・保護者が気にする指標の1つです。全国の私立17校と国公立12校の留年率を、令和7年度の文部科学省修学状況調査データで比較します。

留年率の計算方法

留年率を示す指標には、以下のように複数の定義があります。

  • 在籍学生総数に占める留年・休学者の割合(文部科学省修学状況調査ベース)
  • 入学者を分母にした累積留年率
  • 1学年ごとの留年率(1年次の留年率・4年次の留年率など)

当サイトでは、目的に応じてこれらの指標を使い分けています。たとえば1年次留年率・4年次脱落率・累積留年率については別記事で個別に扱っています。

本章(留年率ランキング)では、「在籍学生総数に占める留年・休学者の割合」(文部科学省修学状況調査ベース)で統一します。1年次から6年次までの全在籍学生を分母に、その年度に留年または休学している学生を分子にした割合です。

他サイト等と数字が一致しない場合、どの計算定義で出している留年率なのかを確認してください。定義が違えば数字が2倍以上ずれることも珍しくありません。

私立17大学 留年率ランキング(令和7年度)

文部科学省「歯学部の修学状況等の調査結果(医学教育課調べ)」令和7年度データから、私立17大学の留年率ランキングです。低い順に並べています。

順位大学名留年率1年2年3年4年5年6年
1昭和医科大学14.4%2.0%7.9%6.8%6.9%2.3%5.1%
2大阪歯科大学14.5%0.0%8.8%9.3%17.4%28.6%22.9%
3東京歯科大学15.9%5.9%8.7%17.6%17.3%19.4%26.2%
4朝日大学21.6%4.7%15.4%19.2%25.6%27.3%40.4%
5福岡歯科大学24.6%7.9%16.0%18.2%33.3%45.5%32.1%
6愛知学院大学26.1%4.9%25.2%19.2%41.9%40.5%26.7%
7日本大学(松戸)27.1%8.1%25.0%16.3%35.3%33.0%44.8%
8日本歯科大学(新潟)27.7%3.7%24.6%36.8%30.6%40.0%44.2%
9日本歯科大学28.0%12.3%20.3%30.7%32.2%25.9%48.5%
10北海道医療大学29.5%12.0%26.7%19.1%39.5%49.0%42.0%
11神奈川歯科大学30.6%6.3%13.1%15.6%41.1%45.8%57.9%
12日本大学30.8%9.2%22.1%31.9%35.0%42.3%48.0%
13鶴見大学31.2%19.7%25.4%21.7%29.2%46.9%41.4%
14岩手医科大学32.1%2.6%21.1%44.1%39.4%39.5%43.1%
15奥羽大学34.9%10.8%16.7%38.9%43.8%37.5%54.7%
16明海大学38.6%11.7%24.2%43.3%46.8%51.1%63.8%
17松本歯科大学41.7%12.2%30.0%39.2%49.1%52.5%64.6%
私立17大学合計26.5%7.6%18.8%23.5%31.9%35.1%41.8%
私立17大学 留年率ランキング(令和7年度)

出典:文部科学省 歯学部の修学状況等の調査結果・令和7年度

上位3校(昭和医科大・大阪歯科大・東京歯科大)はいずれも15%前後と、私立平均26.5%を10ポイント以上下回る数字です。

昭和医科大学の学年別データについての注意
昭和医科大学は全体の留年率が14.4%と公表されていますが、1〜6年次の各学年の留年率(最大7.9%)がすべて全体値を下回っています。どのように学年別の値を重み付け平均しても全体値14.4%には到達しない構造で、算術的に通常ありえない結果です。他大学と異なる集計基準で提出されている可能性があり、他大学との直接比較には留意が必要です。なお、当データセット(全29大学・令和7年度)で同様の矛盾が見られたのは昭和医科大学のみで、他28大学は全体値と学年別値の整合性が取れています。

一方、下位の松本歯科大(41.7%)・明海大(38.6%)は在籍学生の4割前後が留年または休学している計算になります。この2校は1,500万円の留年コストを踏まえると、学費と実質コストの構造を慎重に見る必要があります(詳細は「学費と留年リスクの経済計算」セクションで解説)。

中位層は21〜32%台でほぼ団子状態。ストレート合格率と同様、1年の動きで順位が大きく入れ替わる可能性があります。

詳細な学年別推移付きランキングは、歯学部29大学 留年率ランキング(詳細版・学年別推移付き)で確認できます。

国公立12大学 留年率ランキング(令和7年度)

国立11大学・公立1大学(九州歯科大学)の計12校の留年率です。

順位大学名留年率1年2年3年4年5年6年
1岡山大学10.7%7.7%7.4%12.3%12.7%6.4%16.7%
2広島大学11.0%9.3%11.9%9.3%8.2%18.9%8.2%
3徳島大学11.1%14.0%2.6%13.6%8.6%12.2%14.6%
4北海道大学12.4%0.0%11.7%11.8%14.3%20.4%14.3%
5九州歯科大学(公立)12.7%5.1%11.5%13.1%17.0%15.5%14.5%
6東京科学大学13.8%7.0%3.8%12.1%21.7%16.3%17.6%
7長崎大学14.7%2.0%11.1%16.4%16.3%22.4%20.0%
8鹿児島大学14.8%5.4%15.5%8.5%11.8%26.6%19.5%
9新潟大学16.2%7.0%28.1%19.4%13.0%15.6%10.5%
10大阪大学16.4%1.9%21.2%10.2%15.8%26.9%18.6%
11東北大学17.1%1.9%24.2%20.8%11.8%21.4%23.4%
12九州大学28.7%15.9%26.2%31.7%36.2%36.7%27.5%
国立大学合計15.3%6.7%15.7%15.2%16.0%20.9%17.3%
公立大学合計12.7%5.1%11.5%13.1%17.0%15.5%14.5%
国公立12大学 留年率ランキング(令和7年度)

出典:文部科学省 歯学部の修学状況等の調査結果・令和7年度
※ 東京科学大学は2024年10月に東京医科歯科大学から改称。

国公立全体で見ると、留年率は10〜17%台とおおむね低水準です。私立平均26.5%と比べると約2倍の差があり、「国公立のほうが留年しにくい」という通説はデータ上も正しいことが分かります。

ただし、九州大学(28.7%)だけは例外で、私立の中位層に匹敵する留年率です。1年次15.9%・3年次31.7%・4年次36.2%と学年を追うごとに上がる典型パターンで、「国公立だから安心」という一般論では語れません。

【重要】留年率を読む際の注意点:退学者は含まれない

ここまでの留年率ランキングを読む前に、重要な注意点を1つお伝えします。

当サイトや文部科学省の留年率は在籍学生における留年・休学者の割合です。つまり退学した学生は分母からも分子からも除外されています。

極端に言えば、ある大学で留年者が全員退学してしまえば、翌年の留年率は「低く見える」構造になっています。「留年率が低い=退学リスクも低い」とは必ずしも言えないのです。

特に私立歯学部では、退学率との組み合わせが重要です。各大学で学生がどの年次でつまずいているか・退学しているかを正確に見るには、以下の記事も併読してください。

学年別に見る「留年の壁」

令和7年度の私立大学合計データを学年別に見ると、留年率は学年が上がるほど累積的に高くなります。

学年私立17大学合計の留年率(令和7年度)
1年次7.6%
2年次18.8%
3年次23.5%
4年次31.9%
5年次35.1%
6年次41.8%
学年別に見る「留年の壁」

段差が目立つのは1年次→2年次(+11.2ポイント)3年次→4年次(+8.4ポイント)です。ただし、この数値は同一入学年度の学生を追跡したものではなく、ある時点で各学年に在籍している学生のスナップショットです。そのため、学年間の差分は「その学年に上がる時点の進級判定で落ちた分」だけを意味するのではなく、その前後の学年で新たに発生した留年も含んだ累積結果として読む必要があります。


たとえば、3年次→4年次の+8.4ポイントは、3年次末の進級判定で足踏みした学生だけでなく、4年次そのもので新たに留年する学生(CBT・OSCEや本格化する歯科専門科目で脱落するケース)の影響も含んでいると考えるのが自然です。4年次が独自に難しい学年であることを示す数字でもある、という点は見落とせません。

いずれにせよ、留年率は低学年から高学年にかけて累積的に膨らみ、6年次では4割を超えます。低学年のうちから学習習慣を身につけ、基礎医学・歯科専門科目を取りこぼさないこと、そして4年次のCBT・OSCEに向けて早期から対策することが、ストレート合格への近道です

なお、ここで示した学年別の数字はあくまで「在籍学生における留年・休学者の割合」のスナップショットで、「入学してから6年でストレートに卒業できた割合(=ストレート卒業率)」とは別の指標です。入学者ベースのサバイバル率については、次章「修業年限内卒業率」および「H2-4. 学費と留年リスクの経済計算」で詳しく扱います。


留年率はあくまで在籍学生のスナップショットです。入学してから6年でストレートに卒業できる確率を大学全体で見るには、次章の「修業年限内卒業率(ストレート卒業率)」を確認するのが最適です。


卒業率・退学率ランキング(全29大学)

結論:私立17大学の修業年限内卒業率(平成31年度入学者→令和6年度卒業)は、最高75.0%(東京歯科大・昭和医科大)から最低24.7%(松本歯科大)まで、大学間で50ポイント以上の差があります。退学率(令和4〜6年度3か年平均)は私立平均4.35%・国立平均0.67%と、私立が国立の約6倍です。

【最初に確認】卒業率とストレート合格率(修業年限内合格率)の違い

ここまで読んで混乱している方のために、まず両指標の違いを整理します。

「入学者を分母にした時」の3層構造で考えると分かりやすくなります。

第1層:入学者(分母・100人とする)
     ↓ 6年間の留年・退学でふるい落とされる
第2層:6年で卒業した人 → 修業年限内卒業率(例:47人/100人 = 47%)
     ↓ 卒業後、歯科医師国家試験を受験
第3層:6年で卒業かつ国試合格した人 → ストレート合格率(例:42人/100人 = 42%)

2つの指標の違いは以下のとおりです。

指標分母分子
修業年限内卒業率入学者6年で卒業した人
ストレート合格率(修業年限内合格率)入学者6年で卒業かつ国試合格した人

ポイントはストレート合格率は必ず修業年限内卒業率以下の値になることです。第118回で比較すると、両指標の差は5〜10ポイントが多く、「卒業試験で残れても国試で落ちる学生が一定数いる」構造を表しています。

この記事では、ストレート合格率を本記事冒頭で、修業年限内卒業率を本章で扱っています。両者をセットで読むことで、「6年で卒業できる確率」と「6年で歯科医師になれる確率」の両方を把握できます。

卒業率と退学率をなぜセットで見るか

修業年限内卒業率と退学率をセットで見ると、各大学の「厳しさの質」が見えてきます。

  • 卒業率が低く・退学率も低い大学:留年させながら学生を残すタイプ。学費は積み増しになるが、粘り強く指導する
  • 卒業率が低く・退学率が高い大学:ふるい落とすタイプ。早期撤退の覚悟が必要
  • 卒業率が高く・退学率が低い大学:教育の質が高く、ストレート合格率も比例して高くなりやすい
  • 卒業率が高く・退学率が高い大学:少数のケース。合わない学生を早期に切り、残った学生は着実に卒業させる構造

この2指標の組み合わせこそが、大学選びの本質的情報です。

修業年限内卒業率ランキング(私立17大学)

平成31年度入学者のうち、令和6年度に6年でストレート卒業した人数の割合です。データ公表済みの大学をランキング化し、未公表の大学は表下部にまとめています。ストレート合格率(第118回)は参考として併記しています。

順位大学名平成31年度入学者修業年限内卒業者修業年限内卒業率ストレート合格率
1東京歯科大学1289675.0%75.0%
1昭和医科大学967275.0%71.9%
3愛知学院大学1339269.2%63.9%
4福岡歯科大学855058.8%47.1%
5朝日大学1296953.5%45.7%
6日本大学(松戸)1145850.9%38.6%
7日本大学1286046.9%45.3%
8神奈川歯科大学1185546.6%40.7%
9奥羽大学442045.5%45.5%
10鶴見大学843642.9%33.3%
11岩手医科大学502040.0%32.0%
12明海大学1204739.2%37.5%
13日本歯科大学(新潟)652436.9%35.4%
14松本歯科大学852428.2%24.7%
北海道医療大学83データなし43.4%
日本歯科大学(東京)129データなし51.9%
大阪歯科大学128データなし46.9%
修業年限内卒業率ランキング(私立17大学)

出典:各大学公式サイト修学状況公表ページ・厚生労働省「歯科医師国家試験第118回結果」
※ 一部の大学は令和6年度卒業者データ(平成31年度入学)の公表が確認できていないため「データなし」と記載しています。

東京歯科大・昭和医科大の2校は75.0%と突出。一方、松本歯科大28.2%・日本歯科大(新潟)36.9%・明海大39.2%の下位3校は、入学者の6〜7割が6年で卒業に到達していない計算になります。

修業年限内卒業率ランキング(国公立12大学)

平成31年度入学者のうち、令和6年度に6年でストレート卒業した人数の割合です。データ公表済みの4校をランキング化し、未公表の8校は表下部にまとめています。ストレート合格率(第118回)は参考として併記しています。

順位大学名平成31年度入学者修業年限内卒業者修業年限内卒業率ストレート合格率
1九州歯科大学(公立)958387%79%
2徳島大学403382.5%67.5%
3大阪大学534075%74%
4東北大学533974%68%
北海道大学データなし90.4%
東京科学大学(旧:東京医科歯科大学)データなし80.4%
新潟大学データなし87.5%
岡山大学データなし81.3%
広島大学データなし69.8%
九州大学データなし59.6%
長崎大学データなし78.0%
鹿児島大学データなし71.7%
修業年限内卒業率ランキング(国公立12大学)

出典:各大学公式サイト修学状況公表ページ・文部科学省 歯学部の修学状況等の調査結果・厚生労働省「歯科医師国家試験第118回結果」
※ 九州歯科大学のみ公立、その他11校は国立です。修業年限内卒業率の個別公表が確認できなかった8校は「データなし」と記載しています。

国公立で最も高いのは九州歯科大(公立・87%)で、私立最高の東京歯科大・昭和医科大(75.0%)よりも10ポイント以上上回ります。データ取得済みの4校は、私立平均と比べて明確に高水準です。

卒業留年率(卒業試験の壁)

令和6年度6年次在籍者数と令和6年度卒業者数の差分から、「6年次まで辿り着いたが卒業試験で卒業できなかった学生の割合」が分かります。私立17大学について、公表が確認できた14校を低い順に並べ、未公表の3校は表下部にまとめています。

大学名令和6年度6年次在籍令和6年度卒業者卒業留年率
福岡歯科大学1051041.0%
愛知学院大学1311236.1%
昭和医科大学978710.3%
東京歯科大学15113311.9%
日本歯科大学(新潟)615313.1%
日本大学12210513.9%
朝日大学13410918.7%
岩手医科大学463719.6%
日本大学(松戸)1048221.2%
鶴見大学846423.8%
明海大学1108027.3%
奥羽大学674631.3%
神奈川歯科大学1489138.5%
松本歯科大学965443.8%
北海道医療大学データなし
日本歯科大学(東京)データなし
大阪歯科大学データなし
卒業留年率(卒業試験の壁)

出典:各大学公式サイト修学状況公表ページ(令和6年度)

卒業試験が「ゆるい」タイプの代表は福岡歯科大(1.0%)・愛知学院大(6.1%)・昭和医科大(10.3%)・東京歯科大(11.9%)で、6年次まで辿り着ければほぼ卒業できます。一方、松本歯科大(43.8%)・神奈川歯科大(38.5%)は6年次在籍者の4割前後が卒業試験で留まる構造で、6年生になってからの最後のハードルが大きい大学です。

卒業試験と国家試験の関係性・4グループ分類は卒業試験と国家試験の乖離(4グループ分類)で詳しく分析しています。

退学率ランキング(全29大学・令和4〜6年度3か年平均)

文部科学省修学状況調査(令和4〜6年度)に基づく退学等割合の3か年平均です。

区分大学名退学率(3か年平均)
国立北海道大学0.3%
国立東北大学0.5%
国立東京科学大学0.4%
国立新潟大学0.9%
国立大阪大学0.3%
国立岡山大学0.3%
国立広島大学1.0%
国立徳島大学1.1%
国立九州大学0.7%
国立長崎大学1.1%
国立鹿児島大学0.8%
公立九州歯科大学0.1%
私立昭和医科大学1.1%
私立東京歯科大学1.5%
私立愛知学院大学2.2%
私立大阪歯科大学2.4%
私立日本大学(松戸)3.0%
私立神奈川歯科大学3.0%
私立日本大学3.2%
私立朝日大学3.6%
私立福岡歯科大学3.8%
私立日本歯科大学4.1%
私立明海大学4.5%
私立岩手医科大学4.7%
私立日本歯科大学(新潟)4.8%
私立北海道医療大学5.3%
私立松本歯科大学8.2%
私立奥羽大学8.3%
私立鶴見大学10.3%
退学率ランキング(全29大学・令和4〜6年度3か年平均)

出典:文部科学省 歯学部の修学状況等の調査結果(令和4〜6年度3か年平均)
※ 本データは令和4〜6年度の3か年平均値であり、単年度データとは異なる場合があります。

区分別の平均値は以下のとおりです。

区分平均退学率(3か年平均)
国立0.67%
公立(九州歯科大)0.1%
私立4.35%
区分別の平均退学率(3か年平均)

私立は国立の約6.5倍、公立と比べると約40倍の退学率になっています。私立内でも、鶴見大(10.3%)・奥羽大(8.3%)・松本歯科大(8.2%)の上位3校は、昭和医科大(1.1%)の7〜9倍に達しています。

全29大学の退学率ランキング詳細は歯学部29大学 退学率ランキングで確認できます。


学費と留年リスクの経済計算

結論:私立歯学部の6年間学費は最安1,793万円(明海大・朝日大)から最高3,190万円(東京歯科大)まで1,400万円近い差があります。さらに留年1年で1,500万円の追加負担が乗るため、学費の「安さ」だけで判断すると留年リスクで逆転する可能性があります。

このセクションは、保護者のご家庭が意思決定に使える経済データをまとめます。

留年1年の損失は1,500万円:計算のしかた

当サイトでは、留年1年あたりの経済損失を1,500万円と計算しています。内訳は以下のとおりです(全大学共通の固定値)。

項目金額説明
学費(1年分)500万円全大学共通の固定値。実際の学費は下の実額ランキング参照
生活費200万円家賃・食費・交通費・雑費の年間想定額
機会損失800万円キャリア終盤の1年分の年収(厚労省賃金統計ベース)
合計1,500万円

ここでポイントとなるのが機会損失800万円の考え方です。

通常、留年や浪人の損失を考えるとき、「本来働けたはずの初年度年収が消える」と計算しがちです。しかし実際には、留年で社会人開始が1年遅れても初年度から働けるので、消えるのは人生最後の1年分の労働機会です。歯科医師のキャリア終盤(50〜60代)の平均年収は新卒初任給の1.5〜2倍程度になるため、固定値として800万円を採用しています。

詳しくは歯科医師の年収データ(厚生労働省賃金統計)で解説しています。

なぜ実際の学費でなく固定値500万を使うのか

私立歯学部の学費は年額300万〜550万円と幅があります。実際の学費で1,500万円計算をすると、大学ごとにブレが出て比較しづらくなります。

当チャンネルでは、留年コスト=学費500万+生活費200万+機会損失800万=1,500万円という固定モデルで統一することで、「どの大学で1年留年しても、おおよそ1,500万円の追加負担が発生する」という共通言語を提供します。実際の学費は次項で別途ランキング化します。

私立歯学部 実際の学費ランキング(2026年度版)

2026年度入試時点の、6年間合計学費(入学金込み)を3グループに分けて整理します。

最安グループ(6年総額 約1,800万円前後)

大学名6年総額(入学金込み)
明海大学1,793万円
朝日大学1,793万円
松本歯科大学1,800万円

中位グループ(6年総額 約2,100〜2,800万円)

大学名6年総額(入学金込み)
日本歯科大学(新潟)2,100万円
奥羽大学2,150万円
鶴見大学2,625万円
福岡歯科大学2,630万円
北海道医療大学2,700万円
昭和医科大学2,700万円
神奈川歯科大学2,700万円
岩手医科大学2,760万円

最高グループ(6年総額 約2,900〜3,200万円)

大学名6年総額(入学金込み)
日本大学(松戸)2,940万円
愛知学院大学3,060万円
日本歯科大学(東京)3,138万円
大阪歯科大学3,150万円
日本大学3,160万円
東京歯科大学3,190万円

出典:各大学公式サイト(2026年度版)
※ 本項の数値は2026年度入試時点の情報です。最新情報は必ず各大学の公式サイトでご確認ください。
※ 本表の金額は「入学金+授業料等」の6年間合計で、教材費・学生会費等の諸経費は含みません(「授業料等」には各大学の施設維持費・教育充実費等を含む)。諸経費を含めた総額は大学によって数十〜数百万円上振れする場合があります。大学間比較の一貫性を保つため、本記事では全17校を「入学金+授業料等ベース」で統一しています。

最安の明海大・朝日大と最高の東京歯科大を比べると、6年間で約1,400万円の差があります。ただし、多くの私立歯学部では特待生制度を活用すれば学費を大幅に減免できます。特に首都圏の中堅校は特待生の採用枠を広げる傾向にあり、実際の支払額は表の数字より大きく下がるケースもあります。

詳細な学費比較と特待生制度は以下をご覧ください。

ストレート卒業できない場合の1,500万円リスク計算(抽象例)

ここまで見たように、修業年限内卒業率は大学によって大きく異なります。では、ストレートで卒業できない場合、統計的にどれくらいの追加コストが期待値として発生するのでしょうか。

ひとつ例を挙げながら考えてみます。

例:ストレートで卒業できない学生が6割(修業年限内卒業率40%)の場合

6年間の各学年で一定確率 p で留年が起こると仮定し、ストレート卒業率 S を6年分に分解すると、各年の進級成功率は S^(1/6)、各年の留年確率は p = 1 − S^(1/6) となります。一度留年した学生が翌年以降も留年するリスクを織り込める幾何分布モデルです。

修業年限内卒業率 40% の場合:

  • 各年の留年確率 p ≒ 1 − 0.40^(1/6) ≒ 14.1%
  • 期待留年年数 ≒ 1.0年(6 × p / (1 − p) で算出)
  • 期待追加コスト ≒ 1年 × 1,500万円 = 1,500万円

つまり、修業年限内卒業率40%の大学に入学すると、統計的には平均1年の留年が見込まれ、1,500万円の「見えない追加コスト」が発生するという試算になります。これはあくまで平均値で、個々の学生の学習習慣や努力によって大きくぶれます。

この考え方を17大学それぞれの学費と組み合わせると、次の「実質コスト」の視点が見えてきます。

学費×留年リスクで選ぶ:実質コスト比較

ここが本セクションの核心です。「学費が安い」だけで大学を選ぶと、留年で逆転することがあります。

実質コスト = 学費 + 期待留年年数 × 1,500万円

期待留年年数は前項の幾何分布モデル(p = 1 − S^(1/6)、期待年数 = 6 × p / (1 − p))で算出します。留年率ではなく、修業年限内卒業率(ストレート卒業率)をベースに計算するのが重要な点です。在籍学生に占める留年者の割合(留年率)ではなく、入学した学生が6年でストレート卒業できる確率から、1人あたり何年の留年が発生するかの期待値を導きます。

なお、実質コストは将来の期待支出を見積もる期待値計算のため、ここでの修業年限内卒業率は単年の数人単位の増減によるブレを抑える目的で、平成30年度・平成31年度入学コホートの2年平均値を用います(本記事前半の「修業年限内卒業率ランキング」表は最新の平成31年度単年値のため、同じ大学でも数値が異なります)。これは大学別の詳細な実質コストを扱う実質コストランキング記事と同じ集計規格です。

本記事では逆転現象が顕著な代表例を紹介します(全17大学の完全ランキングは後述の関連リンク参照)。

大学6年学費修業年限内卒業率
(2年平均)
期待留年年数実質コスト
朝日大学1,793万円49.4%0.75年2,916万円
昭和医科大学2,700万円75.0%0.29年3,142万円
東京歯科大学3,190万円73.0%0.32年3,674万円
松本歯科大学1,800万円29.8%1.34年3,809万円
鶴見大学2,625万円34.9%1.15年4,351万円

※ 修業年限内卒業率は平成30年度・平成31年度入学コホートの2年平均値(例:鶴見大学はランキング表の平成31年度単年42.9%に対し、本表は2年平均34.9%)。単年のブレを平滑化した期待値計算用の数値です。
※ 期待留年年数は幾何分布モデルで試算した参考値です。個々の学生の学習状況によって実際の結果は大きく異なります。
※ 修業年限内卒業率が公表されていない大学(北海道医療大学・日本歯科大学東京・大阪歯科大学)は算出対象外です。

表から読み取れる最大のポイントは、学費1,800万円の松本歯科大学(実質3,809万円)よりも、学費3,190万円の東京歯科大学(実質3,674万円)のほうが、実質135万円安いという逆転です。修業年限内卒業率が高い大学は、学費が高くても留年による追加コストがほとんど発生しないため、実質コストでは上位にランクインします。逆に、学費が安くても修業年限内卒業率が30〜40%台の大学は、期待留年年数が1年前後に達し、1,500万円前後の見えないコストが上乗せされます。

この「実質コスト」の視点は独自の切り口です。学費の表示額だけでなく、修業年限内卒業率を加味した期待支出で比較するのが、保護者のご家庭にとって合理的な判断軸になります。

関連コンテンツ:


大学別修学状況を調べる(全29校リンク一覧)

気になる大学名をクリックすると、その大学の詳細ページ(留年率・退学率・ストレート合格率推移・学費・1年次から6年次の各学年留年率)を確認できます。全ての大学ページは無料でご覧いただけます。

全29大学を地域別に整理し、各大学に1〜2行のサマリーを添えました。

私立17大学の修学状況(大学別詳細ページ)

北海道・東北エリア(3校)

北海道医療大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:43.4%(私立17大学中10位)/留年率:29.5%(令和7年度)
特徴:北海道唯一の私立歯学部。広大なキャンパスと少人数教育が持ち味。退学率は5.3%と私立中位水準。

岩手医科大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:32.0%(私立17大学中16位)/留年率:32.1%(令和7年度)
特徴:東北最大の医系総合大学。歯学部は3年次の壁(44.1%)が目立つ厳しい構造。

奥羽大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:45.5%(私立17大学中8位)/留年率:34.9%(令和7年度)
特徴:福島県郡山市の小規模校(入学者44人)。入学者少数ながらストレート合格率は中位に食い込む。

関東エリア(8校)

東京歯科大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:75.0%(私立17大学中1位)/留年率:15.9%(令和7年度)
特徴:日本最古の歯科大学。私立トップの合格率と低留年率を誇るトップ校。学費は最高グループ(3,190万円)。

日本大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:45.3%(私立17大学中9位)/留年率:30.8%(令和7年度)
特徴:関東の大規模総合大学の歯学部。都心キャンパスの利便性と歴史ある同窓会ネットワーク。

日本大学松戸歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:38.6%(私立17大学中12位)/留年率:27.1%(令和7年度)
特徴:千葉県松戸市。日大系列の2つ目の歯学部。2年次の留年率が25.0%と要注意ポイント。

日本歯科大学(東京)の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:51.9%(私立17大学中4位)/留年率:28.0%(令和7年度)
特徴:明治40年創立の老舗私立。ストレート合格率は中位上位。都心立地で臨床研修先も豊富。

昭和医科大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)(旧:昭和大学歯学部・2025年4月改称)
第118回ストレート合格率:71.9%(私立17大学中2位)/留年率:14.4%(令和7年度)
特徴:医療系4学部合同教育が強み。留年率は全大学最低水準で、実質コストでも最優秀クラス。

明海大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:37.5%(私立17大学中13位)/留年率:38.6%(令和7年度)
特徴:6年総額1,793万円と最安グループ。ただし留年率は高めで、実質コストには留意が必要。

神奈川歯科大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:40.7%(私立17大学中11位)/留年率:30.6%(令和7年度)
特徴:横須賀キャンパス。4年次の留年率が41.1%と高く、4年次の進級判定(CBT・OSCEを含む)が厳しい。

鶴見大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:33.3%(私立17大学中15位)/留年率:31.2%(令和7年度)
特徴:神奈川県鶴見区。退学率10.3%と私立最高水準で、入学後の早期撤退リスクに注意。

中部・甲信越エリア(4校)

日本歯科大学(新潟)の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:35.4%(私立17大学中14位)/留年率:27.7%(令和7年度)
特徴:新潟市の中規模校(入学者65人)。学費は2,100万円と中位グループの入口。

松本歯科大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:24.7%(私立17大学中17位)/留年率:41.7%(令和7年度)
特徴:長野県塩尻市。ストレート合格率・留年率ともに最下位圏。6年生時の留年率は64.6%と高い。

朝日大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:45.7%(私立17大学中7位)/留年率:21.6%(令和7年度)
特徴:岐阜県瑞穂市。6年総額1,793万円と最安グループ。ストレート合格率は中位ながら留年率は比較的低い。

愛知学院大学歯学部の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:63.9%(私立17大学中3位)/留年率:26.1%(令和7年度)
特徴:名古屋市の仏教系大学の歯学部。卒業留年率6.1%と卒業試験が緩やかで、6年次到達後の安定感が高い。

近畿エリア(1校)

大阪歯科大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:46.9%(私立17大学中6位)/留年率:14.5%(令和7年度)
特徴:関西最大の私立歯科大学。留年率は私立2位で、関西エリアの第一候補。学費は最高グループ(3,150万円)。

九州エリア(1校)

福岡歯科大学の留年率・修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:47.1%(私立17大学中5位)/留年率:24.6%(令和7年度)
特徴:九州唯一の私立歯科大学。中位上位の合格率と比較的低い留年率。学費は中位グループ(2,630万円)。

国公立12大学の修学状況(大学別詳細ページ)

北海道・東北エリア

▶ 北海道大学 詳細記事準備中(大学による修学状況非公表のため)
第118回ストレート合格率:90.4%/留年率:12.4%(令和7年度)
※ 国立全12校中の留年率は4位。

東北大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:67.9%/留年率:17.1%(令和7年度)
特徴:修業年限内卒業率74%・ストレート合格率68%(平成31年度入学コホート)。卒業留年率は0%で卒業試験に辿り着けば確実に卒業。

関東エリア

▶ 東京科学大学(旧:東京医科歯科大学・2024年10月改称)詳細記事準備中(大学による修学状況非公表のため)
第118回ストレート合格率:80.4%/留年率:13.8%(令和7年度)
※ 2024年10月に東京医科歯科大学と東京工業大学が統合して発足。医科歯科時代の水準を維持。

中部・甲信越エリア

新潟大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:87.5%/留年率:16.2%(令和7年度)
特徴:国立中で上位の合格率。2年次の留年率28.1%だけは国立平均より高めで、基礎医学の壁あり。

近畿・中国エリア

大阪大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:73.6%/留年率:16.4%(令和7年度)
特徴:修業年限内卒業率75%・ストレート合格率74%。卒業試験・国試ともに高水準で、国立上位校。

▶ 岡山大学 詳細記事準備中(大学による修学状況非公表のため)
第118回ストレート合格率:81.3%/留年率:10.7%(令和7年度)
※ 国立全12校中の留年率は1位。最も留年しにくい国立歯学部。

広島大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:69.8%/留年率:11.0%(令和7年度)
特徴:中国地方の国立歯学部。留年率は国公立で2位。学年別でも10%前後と安定。

四国エリア

徳島大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:67.5%/留年率:11.1%(令和7年度)
特徴:修業年限内卒業率82.5%・ストレート合格率67.5%。卒業率が国立最高水準で、6年で確実に卒業に辿り着けるタイプ。

九州エリア

九州歯科大学の修学状況(詳細)(公立)
第118回ストレート合格率:78.9%/留年率:12.7%(令和7年度)
特徴:全国唯一の公立歯科大学。修業年限内卒業率87%・ストレート合格率79%と全国トップ水準。退学率0.1%も全大学中最低。

▶ 九州大学 詳細記事準備中(大学による修学状況非公表のため)
第118回ストレート合格率:59.6%/留年率:28.7%(令和7年度)
※ 国立のなかでは異例に留年率が高く、私立中位層に匹敵する構造。

長崎大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:78.0%/留年率:14.7%(令和7年度)
特徴:九州地方の国立歯学部。留年率は国立中位・合格率は上位。5年次の留年率22.4%だけはやや高め。

鹿児島大学歯学部の修学状況(詳細)
第118回ストレート合格率:71.7%/留年率:14.8%(令和7年度)
特徴:鹿児島の国立歯学部。合格率・留年率ともに国立中位。学費は国立共通の約350万円。

記事未作成4校の補足:北海道大学・東京科学大学・岡山大学・九州大学の4校は、公式サイトで修学状況を標準化された形で公開していないため、当ブログでは文部科学省集計データのみを提示しています(留年率・ストレート合格率はランキングテーブルに掲載済み)。個別の詳細記事は公表再開後を予定しています。


よくある質問(FAQ)

Q1. 新卒合格率とストレート合格率の違いは何ですか?

新卒合格率はその年度の卒業見込者のみを分母にした国試合格率で、留年・退学した学生は分母から除外されています。一方ストレート合格率(修業年限内合格率)は入学者を分母にして、最低修業年限(6年)以内に国試合格した人数を分子にした割合です。歯学部選びで本質的に必要なのは後者です。

Q2. 留年率が最も低い歯学部はどこですか?

令和7年度のデータでは、私立では昭和医科大学(14.4%)が最低。次いで大阪歯科大学(14.5%)・東京歯科大学(15.9%)が続きます。国公立では岡山大学(10.7%)が最低で、広島大学(11.0%)・徳島大学(11.1%)の順です。大学別の詳細は歯学部29大学 留年率ランキングをご覧ください。

Q3. 国公立の歯学部は私立より留年しにくいですか?

データ上は「はい」と言えます。令和7年度の留年率は、国立合計15.3%・公立12.7%・私立26.5%で、国公立は私立の約半分の水準です。ただし国立でも九州大学(28.7%)のように私立中位に匹敵する例外もあるため、個別大学で確認する必要があります。詳細は本記事の留年率ランキングセクションをご覧ください。

Q4. 修学状況のデータはどこから取得していますか?

当サイトは以下の公式データのみを使用しています。

  • 厚生労働省(歯科医師国家試験結果)
  • 文部科学省(歯学部の修学状況等の調査結果)
  • 各大学の公式サイト(学費・修業年限内卒業率・カリキュラム)

一次情報のみを出典とし、推測や一般論による補完は行いません。データ欠損の大学は「データなし」と明記しています。

Q5. このページのデータはいつ更新されましたか?

  • ストレート合格率:第118回(2025年2月実施・厚労省3月発表)
  • 留年率:令和7年度文部科学省修学状況調査
  • 学費:2026年度入試時点
  • 退学率:令和4〜6年度3か年平均

最新データが発表され次第、随時更新しています。本記事の最終更新日は記事冒頭のヘッダーをご確認ください。

Q6. 留年した場合、特待生制度や奨学金の継続はどうなりますか?

継続条件は大学によって大きく異なるため、詳細は必ず各大学の公式サイトでご確認ください。一般的には、進級要件を満たさない場合(留年・休学)には特待生の身分や奨学金の給付が停止されるケースが多いですが、成績要件や再取得条件も大学ごとに異なります。各大学の特待生制度の概要は私立歯学部 特待生制度ランキングでも比較できますので、気になる大学はあわせてご確認ください。

Q7. 歯学部を選ぶとき、留年率と偏差値のどちらを重視すべきですか?

偏差値は入学難易度、留年率は入学後のリスクで、評価する軸が異なります。両方のバランスを見ることが重要です。偏差値とストレート合格率の間には一定の相関も見られますが、個別の大学によって状況が違うので、よく確認する必要があります。詳細は偏差値と国家試験合格率の相関分析で解説しています。


まとめと大学選びへの示唆

本記事の要点3つ:

  1. 真の指標はストレート合格率。新卒合格率90%に惑わされず、入学者を分母にした修業年限内合格率で比較する。私立15大学平均は42.13%(第118回)。
  2. 留年率は私立で平均26.5%・最大41.7%。大学間で最大27ポイントの差があり、低学年の学習習慣が高学年の留年率を大きく左右する。
  3. 留年1年で1,500万円の損失。学費の「安さ」だけで選ぶと留年で逆転することがあり、学費×留年率の「実質コスト」で判断することが重要。

大学選びの3ステップ:

  1. 全大学のランキングで全体像を把握(本記事)
  2. 気になる大学の詳細ページで修学状況・学費・特待生制度を確認(全25本の個別記事)
  3. 偏差値・立地・家庭の経済状況とのバランスを見て最終判断

留年率が高い大学でも、全員が留年するわけではありません。低学年からしっかり学習習慣を身につけ、着実に進級できれば、どの大学からでもストレート合格は十分に狙えます。大切なのは、入学後6年間を見据えた準備と、正確なデータに基づいた納得のいく大学選びです。

本記事が、受験生ご本人と保護者のご家庭の情報戦の一助になれば幸いです。データの更新があり次第、当ページも随時アップデートしてまいります。

関連記事:

動画解説もあります:
本記事の内容をYouTubeで解説しています(2026年6月5日18:00公開予定)。
【動画解説】全29大学の修学状況完全解説(YouTube)


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歯学部受験情報館を運営しているシカラボです。 教育機関で10年以上、歯学部に関するデータを扱ってきました。 入学者ベースのストレート合格率・留年率・退学率など、見落とされやすい指標を、 厚生労働省・文部科学省・各大学公式サイトの一次資料から継続的に分析しています。
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