学費・特待生制度
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歯学部の学費ランキング【2027年度版】私立17校の6年間総額|最高と最安で1,397万円差

kameman
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歯学部の学費は、大学によってどれくらい違うのか。結論から言うと、私立歯学部17校の6年間の学費総額は、もっとも高い東京歯科大学が31,900,000円、もっとも抑えられている明海大学歯学部・朝日大学歯学部が17,930,000円です。その差はおよそ1,397万円になります。同じ歯科医師免許を目指す6年間で、これだけの開きがあります。

この記事では、2027年度(令和9年度)の最新情報をもとに、私立17校の学費を高い方から1校ずつ発表します。あわせて、本体学費に含まれない教科書代・実習器材費の実額、国公立12校との比較、そして2027年度に学費が動いた大学まで、すべて一覧表つきで整理しました。

金額はすべて各大学の公式サイト(学費案内・学生募集要項・入学試験要項・入試概要)から取得し、6年分を円単位で積み上げて検算しています。

この記事で分かること

  • 私立17校の6年間学費総額ランキング(入学金・初年度・2年次以降の内訳つき)
  • 「学費」に含まれる費用と含まれない費用の線引き
  • 本体学費に含まれない教科書代・実習器材費が6年間でいくらかかるか
  • 2027年度に学費が変わった私立・国立の大学とその変更内容
  • 国公立12校との比較(私立最高額との差はおよそ2,840万円)
  • 学費ランキングだけで大学を選んではいけない理由

目次

  1. 結論:私立歯学部の学費は最高3,190万円・最安1,793万円
  2. このランキングの3つの前提
  3. 「学費」に含む費用・含まない費用の線引き
  4. 【高い順】私立17校 学費ランキング2027年度版
  5. 私立17校 学費一覧表【2027年度版】
  6. 本体学費に含まれない「別途必要な費用」一覧
  7. 2027年度、学費が変わったのは何校?
  8. 国公立12校との比較:桁が違う学費
  9. 学費だけで大学を選んではいけない理由(留年リスク)
  10. 特待生制度を入れると、ランキングの見え方は変わる
  11. 歯学部の学費に関するよくある質問
  12. まとめ

結論:私立歯学部の学費は最高3,190万円・最安1,793万円

まず、この記事全体の結論を先に示します。

項目大学6年間の学費総額(本体学費)
私立でもっとも高い東京歯科大学31,900,000円
私立でもっとも抑えられている明海大学歯学部・朝日大学歯学部17,930,000円
その差―13,970,000円(約1,397万円)

1,397万円という差は、私立歯学部の2年次以降の学費(年額3,000,000円〜5,300,000円)でいえば、3年分前後に相当する金額です。大学選びの入口で、これだけの金額が動くということです。

さらに押さえておきたいのが、次の3点です。

  1. 27,000,000円に3校が完全同額で並ぶ(昭和医科大学歯学部・神奈川歯科大学・北海道医療大学歯学部)
  2. 私立17校のうち、2027年度に値上げをしたのは奥羽大学歯学部の1校だけ(21,500,000円 → 25,500,000円/+4,000,000円・+18.6%)
  3. 国立の標準額ベースだと6年間で3,496,800円。私立最高額との差はおよそ2,840万円、倍率でおよそ9.1倍

この記事と同じ内容を動画でも解説しています。表よりも耳で追いたい方は、あわせてご覧ください。

▼ 動画版:私立17校 学費ランキング|最高と最安で1,397万円差【2027年度版】


このランキングの3つの前提

学費のランキングは、「何を」「どの単位で」比べるかによって順位が変わります。この記事では、次の3つの前提で統一しています。

前提1:比べるのは「6年間の総額」

歯学部の学費は、初年度が重くて2年次以降が軽い大学もあれば、初年度から6年目までほぼ同額という大学もあります。単年度の授業料だけを並べると、この構造の違いだけで印象が大きく変わってしまいます。

そこで本記事では、入学金から6年目までをすべて足した総額でそろえて比較します。

前提2:特待生制度・成績優秀者の減免はいっさい考慮しない

私立歯学部には、成績によって学費が大きく減免される制度が数多くあります。ただし採用人数や条件は大学ごとに異なり、全員が受けられるものではありません。

そのため本ランキングは、減免を一切考慮しない「定価」のランキングです。減免を入れた世界については、後半で別記事に案内します。

前提3:留年した場合の追加費用も考慮しない

本記事の金額はすべて、6年間ストレートで卒業した場合のものです。留年すると学費が上乗せされる仕組みについては、記事後半で扱います。

なお、ランキングとして順位を並べるのは私立17校のみです。国公立12校は私立とは金額の桁が違うため、後半でまとめて対比します。

※ このランキングは学費総額の高い順に並べた並び順です。教育の質やストレート合格率の順位ではありません。


「学費」に含む費用・含まない費用の線引き

学費ランキングでもっとも誤解が生まれるのが、「どこまでを学費と呼ぶか」です。ここを最初にはっきりさせておきます。

順位をつける「本体学費」に含めたもの

  • 入学金
  • 授業料
  • 施設維持費・教育充実費など、大学が定める学納金

費目の名称は大学ごとにバラバラで、施設設備費・施設整備費・実習施設費・施設拡充費・歯学教育充実費など、呼び方はさまざまです。名称が違っても、大学が学費として定めている学納金であればすべて合算しています。

本体学費に含めていないもの

  • 後援会費・同窓会費・学生会費・父兄会費・学生共済会費・保険料などの諸会費
  • 教科書代・実習器材費
  • 寮費などの居住費、歯科医師国家試験の受験料

これらを外した理由ははっきりしています。大学によって公表の粒度がまったく違い、そもそも金額を公表していない大学があるからです。混ぜてしまうと横並びの比較が成り立たなくなるため、順位は本体学費だけでつけました。

ただし、含めていないからといって払わなくてよいわけではありません。教科書代や実習器材費の金額を公表している9校を見ると、6年間で1,503,695円から3,040,000円となっています。歯学部は自分専用の器材をそろえる学部ですから、それなりにかかります。

これらの金額は各大学が示している概算額または過去年度の実績であり、学費のように確定した金額ではありません。実額は記事後半の一覧表で1校ずつ確認できます。

注意:公式サイトの「6年間合計」と本記事の数字がズレる場合があります
日本歯科大学が募集要項で示している6年間合計は、生命歯学部が31,530,000円、新潟生命歯学部が21,150,000円です。本記事の値(31,380,000円/21,000,000円)と150,000円の差がありますが、これは大学の公表値に学生総合保険料・学生会費などの諸費150,000円が含まれているためです。定義の違いであり、どちらも正しい数字です。


【高い順】私立17校 学費ランキング2027年度版

ここから、私立17校を学費が高い方から順に発表します。順位の方向を誤読しないよう、「学費が高い方から◯番目」という表記で統一します。数字が小さいほど学費が高い、という並びです。

※ 東京歯科大学と岩手医科大学の2校は、本記事の執筆時点で2027年度の学費が公表されていません。この2校のみ2026年度の金額を暫定的に掲載しています(東京歯科大学は10月上旬、岩手医科大学は9月末までに2027年度の要項が公表される見込みです)。

学費が高い方から1番目〜3番目

高い方から大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
1東京歯科大学600,000円9,400,000円4,500,000円31,900,000円
2日本大学歯学部600,000円6,900,000円5,300,000円(2〜3年次)/4,700,000円(4〜6年次)31,600,000円
3大阪歯科大学600,000円5,750,000円5,150,000円31,500,000円

東京歯科大学は6年間で31,900,000円と、私立歯学部の最高額です。特徴的なのは、入学金600,000円と初年度の学納金8,800,000円で、入学した年だけで9,400,000円を納める点。この初年度の負担額は17校中もっとも重く、次点である日本大学歯学部・日本大学松戸歯学部の6,900,000円を2,500,000円上回ります。2年次以降は毎年4,500,000円で推移します。

日本大学歯学部は6年間で31,600,000円。初年度が6,900,000円、2年次と3年次が各5,300,000円、4年次以降が各4,700,000円という、年次が上がるにつれて下がる構成です。

大阪歯科大学は6年間で31,500,000円。入学金600,000円に加えて、毎年5,150,000円が6年間続くという非常にわかりやすい構成です。2027年度も据え置きで確定しています。

学費が高い方から4番目〜6番目

高い方から大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
4日本歯科大学生命歯学部600,000円5,730,000円5,130,000円31,380,000円
5愛知学院大学歯学部600,000円5,600,000円5,000,000円30,600,000円
6日本大学松戸歯学部600,000円6,900,000円5,300,000円(2年次)/4,300,000円(3〜6年次)29,400,000円

日本歯科大学生命歯学部(東京)は6年間で31,380,000円。入学金600,000円のあと、毎年5,130,000円が6年間続きます。2027年度も据え置きで確定です。前述のとおり、大学が募集要項で示す6年間合計31,530,000円は諸費150,000円を含んだ金額です。

愛知学院大学歯学部は6年間で30,600,000円。入学金600,000円のあと、毎年5,000,000円ちょうどという構成です。ただし公表資料はすべて「2027年度入学生の予定です」という但し書きつきで、2026年度と同額の「予定」表記が続いています。

日本大学松戸歯学部は6年間で29,400,000円。初年度は入学金とあわせて6,900,000円、2年次が5,300,000円、3年次以降が4,300,000円と、年次が上がるにつれて下がっていく構成です。2027年度も据え置きで確定しています。

学費が高い方から7番目

高い方から大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
7岩手医科大学歯学部600,000円6,100,000円4,300,000円27,600,000円

岩手医科大学歯学部は6年間で27,600,000円。初年度は入学金とあわせて6,100,000円、2年次以降は毎年4,300,000円です。2027年度(令和9年度)の学生募集要項は9月末までに公表される予定と大学が明記しており、上記は2026年度の金額です。

学費が高い方から8番目|3校が完全同額

ここが今回のランキングで面白いところです。学費が高い方から8番目は、3校が完全に同額で並びます。

大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
昭和医科大学歯学部1,500,000円(17校中最高)4,500,000円4,500,000円27,000,000円
神奈川歯科大学600,000円3,950,000円4,500,000円(2年次)/4,750,000円(3年次)/4,600,000円(4〜6年次)27,000,000円
北海道医療大学歯学部300,000円(17校中最安)4,500,000円4,500,000円27,000,000円

総額は同じでも、お金の入り方はかなり違います。昭和医科大学歯学部の入学金1,500,000円は17校中もっとも高く、北海道医療大学歯学部の入学金300,000円は17校中もっとも安い。その差は1,200,000円で、同じ27,000,000円でも入学時に用意する金額はまったく違います。

なお、神奈川歯科大学は学校推薦型選抜・系属校推薦・卒業生推薦での入学の場合、入学金600,000円が全額免除されます(2027年度も継続)。この場合の実質的な6年間総額は26,400,000円となり、本表の順位とはズレます。

学費が高い方から11番目〜12番目

高い方から大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
11福岡歯科大学500,000円4,800,000円4,300,000円26,300,000円
12鶴見大学歯学部500,000円3,500,000円4,550,000円26,250,000円

福岡歯科大学は6年間で26,300,000円。入学金500,000円のあと、毎年4,300,000円が続きます。公式ページはすでに令和9年度(2027年度)の表記になっており、金額は据え置きで確定しています。

鶴見大学歯学部は6年間で26,250,000円。福岡歯科大学との差はわずか50,000円です。初年度は入学金とあわせて3,500,000円と軽めですが、2年次以降は毎年4,550,000円に上がります。2027年度も据え置きで確定です。

学費が高い方から13番目|奥羽大学歯学部(2027年度に唯一動いた私立校)

高い方から大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
13奥羽大学歯学部500,000円4,000,000円4,300,000円25,500,000円

奥羽大学歯学部は6年間で25,500,000円。そして、これが2027年度に学費が動いた、私立でただ1校の大学です。

2026年度の6年間合計は21,500,000円でした。それが2027年度は25,500,000円。差は4,000,000円、率にして18.6%の増加です。

変わったのは費目です。2027年度の入学試験要項には、これまでなかった施設維持費400,000円と教育充実費400,000円という2つの費目が加わりました。ただしどちらも2年次から6年次までの5年間だけで、初年度は0円です。そのため初年度に納める4,000,000円は2026年度と変わりません。負担が増えるのは2年目に入ってからという構造です。

積み上げると、初年度が入学金500,000円+授業料3,500,000円=4,000,000円、2年次から6年次が授業料3,500,000円+施設維持費400,000円+教育充実費400,000円=4,300,000円で、これが5年分。合計25,500,000円になります。

この25,500,000円は、大学公式の「2027年度入試概要」に「6年間の学費合計 2,550万円」として明示されている金額です(入学試験要項に掲載された各費目の積み上げとも一致します)。

なお、大学サイト内の学費案内ページは執筆時点で以前の構成(入学金+授業料のみ)のままで、要項・入試概要と表記が食い違っています。金額を確認する際は、最新の入学試験要項または入試概要をご覧ください。

順位そのものは前年度から動いていませんが、これによって奥羽大学歯学部は鶴見大学歯学部(26,250,000円)まで750,000円差に接近しました。「学費が抑えられている大学」の顔ぶれは、2027年度から実質的に絞られたことになります。

学費が高い方から14番目〜15番目

高い方から大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
14日本歯科大学新潟生命歯学部600,000円4,000,000円3,400,000円21,000,000円
15松本歯科大学500,000円3,000,000円3,000,000円18,000,000円

日本歯科大学新潟生命歯学部は6年間で21,000,000円。入学金600,000円のあと、毎年3,400,000円です。募集要項の6年間合計21,150,000円との差150,000円は、生命歯学部と同じく諸費ぶんです。2027年度も据え置きで確定しています。

松本歯科大学は6年間で18,000,000円。入学金500,000円、初年度学納金2,500,000円、2年次以降は毎年3,000,000円という構成で、本体学費で見ると17校中で安い方から3番目です。

ただし松本歯科大学は、本体学費に含まれない費用の公表額も大きいという特徴があります。教科書・実習器具・個人用教材費だけで6年間およそ3,040,000円で、これは金額を公表している9校の中でもっとも大きい額です。ここに学生共済費1,380,000円と委託徴収の会費700,000円を加えると、6年間で5,120,000円になります。1年次のノートパソコン代もこの中に含まれています。

金額を公表していない大学が17校中8校ある以上、この数字だけを取り出して「もっとも高い」と評価することはできません。公表しているからこそ数字が見えるという点は、読み手として押さえておきたいところです。

本ランキングで6年間の学費総額がもっとも抑えられている2校

大学名入学金初年度納入額(入学金含む)2年次以降(年額)6年間合計
明海大学歯学部400,000円2,530,000円3,080,000円17,930,000円
朝日大学歯学部400,000円2,530,000円3,080,000円17,930,000円

本ランキングで6年間の学費総額がもっとも抑えられているのは、明海大学歯学部と朝日大学歯学部の2校です。金額はどちらも17,930,000円で、ぴったり同額です。

しかもこの2校、総額が同じというだけではありません。入学金400,000円、初年度の学納金2,130,000円、2年次以降は毎年3,080,000円と、金額の構成が1円単位で完全に一致しています。単に同じ金額というより、学費の型そのものが同じと言えます。どちらも2027年度の金額として確定しています。

なお、初年度の納入額2,530,000円も17校中でもっとも軽く、東京歯科大学の9,400,000円とは6,870,000円の差があります。


私立17校 学費一覧表【2027年度版】

17校を1枚の表にまとめます。

高い方から大学名入学金初年度納入額2年次以降(年額)6年間合計
1東京歯科大学600,000円9,400,000円4,500,000円31,900,000円
2日本大学歯学部600,000円6,900,000円5,300,000円→4,700,000円31,600,000円
3大阪歯科大学600,000円5,750,000円5,150,000円31,500,000円
4日本歯科大学生命歯学部600,000円5,730,000円5,130,000円31,380,000円
5愛知学院大学歯学部600,000円5,600,000円5,000,000円30,600,000円
6日本大学松戸歯学部600,000円6,900,000円5,300,000円→4,300,000円29,400,000円
7岩手医科大学歯学部600,000円6,100,000円4,300,000円27,600,000円
8昭和医科大学歯学部1,500,000円4,500,000円4,500,000円27,000,000円
8神奈川歯科大学600,000円3,950,000円4,500,000〜4,750,000円27,000,000円
8北海道医療大学歯学部300,000円4,500,000円4,500,000円27,000,000円
11福岡歯科大学500,000円4,800,000円4,300,000円26,300,000円
12鶴見大学歯学部500,000円3,500,000円4,550,000円26,250,000円
13奥羽大学歯学部500,000円4,000,000円4,300,000円25,500,000円
14日本歯科大学新潟生命歯学部600,000円4,000,000円3,400,000円21,000,000円
15松本歯科大学500,000円3,000,000円3,000,000円18,000,000円
16明海大学歯学部400,000円2,530,000円3,080,000円17,930,000円
16朝日大学歯学部400,000円2,530,000円3,080,000円17,930,000円

※ 初年度納入額は入学金を含む金額です。「2年次以降」に幅がある大学は、年次によって金額が変わります。

こうして並べると、2つのことが見えてきます。

1つ目は、上と下で13,970,000円の差があること。 私立歯学部といっても一枚岩ではなく、6年間で1,400万円近い開きがあります。

2つ目は、27,000,000円から31,900,000円の上位グループに10校が固まっていること。 私立17校のうち10校が27,000,000円以上に集中しており、逆に21,000,000円を下回るのは3校だけです。「私立歯学部の学費は2,700万円前後から3,200万円弱がボリュームゾーン」というのが、この表から読み取れる実像です。

2027年度の確度と2026年度からの変化

学費は毎年更新されるため、「どの年度の数字か」も重要です。執筆時点での公表状況を整理します。

大学名2027年度の確度2026年度からの変化
東京歯科大学未公表(2026年度値を暫定掲載)―
日本大学歯学部確定(令和9年度学校推薦型選抜要項)据え置き
大阪歯科大学確定据え置き
日本歯科大学生命歯学部確定据え置き
愛知学院大学歯学部「2027年度予定」表記据え置き
日本大学松戸歯学部確定据え置き
岩手医科大学歯学部未公表(2026年度値を暫定掲載)―
昭和医科大学歯学部確定(令和9年度入学試験要項)据え置き
神奈川歯科大学確定据え置き
北海道医療大学歯学部確定(2027受験ガイド等)据え置き
福岡歯科大学確定据え置き
鶴見大学歯学部確定据え置き
奥羽大学歯学部確定+4,000,000円(+18.6%)
日本歯科大学新潟生命歯学部確定据え置き
松本歯科大学確定据え置き
明海大学歯学部確定据え置き
朝日大学歯学部確定据え置き

私立17校のうち、2027年度に値上げをしたのは奥羽大学歯学部の1校だけです。東京歯科大学・岩手医科大学の2校は2027年度が未公表のため「据え置き」とは書けませんが、それ以外の大学は前年度と同額です。


本体学費に含まれない「別途必要な費用」一覧

ここが、多くの学費比較記事で抜け落ちるところです。本体学費に含まれない費用は、6年間で数十万円から500万円規模まで大学差があります。

別途必要な費用 一覧表(6年間・各大学公式サイトより)

大学名会費類(後援会費・同窓会費・学生会費等)教科書・実習器材費など
東京歯科大学242,000円大学非公表
日本大学歯学部350,000円約2,259,000円
大阪歯科大学790,000円大学非公表
日本歯科大学生命歯学部150,000円大学非公表
愛知学院大学歯学部1,241,000円大学非公表
日本大学松戸歯学部350,000円約1,671,000円
岩手医科大学歯学部450,000円大学非公表
昭和医科大学歯学部345,000円大学非公表
神奈川歯科大学180,000円約1,600,000円
北海道医療大学歯学部455,000円約2,069,000円
福岡歯科大学950,000円1,503,695円
鶴見大学歯学部193,200円大学非公表
奥羽大学歯学部250,000円約2,209,680円
日本歯科大学新潟生命歯学部150,000円大学非公表
松本歯科大学2,080,000円約3,040,000円
明海大学歯学部432,000円約1,900,000円
朝日大学歯学部601,000円約1,800,000円

※ 奥羽大学歯学部の教科書・実習器材費は大学サイトの学費案内ページに掲載されている金額です。2027年度の入学試験要項には「教科書・実習器材・白衣等は自己負担」と記載されるのみで金額の記載がないため、2027年度の確定値ではありません。

この表の読み方には、3つの注意点があります。

1つ目。教科書・実習器材費を公表しているのは17校中9校だけです。 残る8校は大学が金額を公表していないため「大学非公表」と記載しています。「同程度かかるはず」といった推定は書きません。

2つ目。公表されている金額は、概算額または過去年度の実績です。 学費のように確定した金額ではなく、履修状況や年度によって変動します。

3つ目。この表で「本体+諸費」のランキングを作ることはできません。 8校が教科書・実習器材費を公表していないため、合算して順位を付けると公表している大学ほど高く見えるという逆転した不公平が生まれるからです。あくまで、自分が志望する大学の数字を確認するための参考表として使ってください。

表から言えること

  • 教科書・実習器材費を公表している9校では、6年間で1,503,695円(福岡歯科大学)から3,040,000円(松本歯科大学)。本体学費だけを見ていると、この150万円から300万円規模が視野から抜け落ちます
  • 会費類は6年間で150,000円から2,080,000円と、大学によって10倍以上の開きがあります。ただし会費類は大学ごとに費目の立て方が異なるため、6年分を単純に合算した参考値です
  • 会費類がもっとも小さいのは日本歯科大学の両学部(各150,000円)、もっとも大きいのは松本歯科大学(2,080,000円)です

この表から除外した費用

次の3つは、性質が異なるため上表に含めていません。

大学費目金額除外した理由
昭和医科大学歯学部寮生活費(1年次・富士吉田キャンパス)800,000円居住費であり学費ではない(ただし1年次は全学部合同教育のため実質必須)
岩手医科大学歯学部寮費(ドミトリー圭友館)年額880,000円歯学部は定員内の希望者のみで任意
日本大学松戸歯学部歯科医師国家試験受験料48,900円大学に支払う費用ではない

また、愛知学院大学歯学部の会費類1,241,000円には歯学部共済会費700,000円を含んでいます。大学が公表する総額31,141,000円にはこの共済会費が含まれていない(表外の別記)ため、本記事の会費類と大学公表の総額は一致しません。


2027年度、学費が変わったのは何校?

「値上げラッシュ」と言われる世相のなかで、歯学部の学費はどう動いたのか。結論から言うと、私立17校のうち、2027年度に値上げをしたのは奥羽大学歯学部の1校だけでした。

私立:奥羽大学歯学部(+4,000,000円/+18.6%)

2026年度2027年度差
6年間合計21,500,000円25,500,000円+4,000,000円(+18.6%)
初年度納入額4,000,000円4,000,000円変化なし
2年次以降(年額)3,500,000円4,300,000円+800,000円

新設されたのは施設維持費400,000円と教育充実費400,000円の2費目で、いずれも2年次から6年次のみ・初年度は0円です。したがって入学時点では負担の変化が見えず、2年目から効いてくるという点が、この改定のいちばんの注意点です。

奥羽大学歯学部を志望する場合、初年度の4,000,000円だけを見て資金計画を立てると、2年次以降で想定より年間800,000円多く必要になります。

なお、奥羽大学歯学部の特待生制度は「授業料の免除」と規定されています。新設された施設維持費・教育充実費が免除の対象に含まれるかどうかは、最新の入学試験要項または入試概要でご確認ください。

国立:岡山大学が2027年度入学生から授業料を改定

私立が1校だけだった一方、国立でも1校動きがありました。岡山大学です。

現行2027年度入学生から
年額授業料535,800円642,960円
6年間合計(入学料282,000円込み)3,496,800円4,139,760円

岡山大学は2026年8月19日付で「2027年度入学生からの授業料改定について」を公表し、改定することを決定したと明記しています。2027年4月入学者から適用され、すでに公表されている各種募集要項に記載の授業料についても改定後の金額が適用されます。在学生の授業料は変更されません。

この642,960円という金額は、後述する省令上の上限(標準額の120%)にちょうど張り付けた額です。歯学部を置く国立大学では、2020年度に引き上げた東京医科歯科大学(現・東京科学大学)に続く2例目の改定になります。

混同注意:東北大学の値上げは留学生のみ

検索していると「東北大学が2027年4月から値上げ」という情報が目に入りますが、対象は外国人留学生のみで、日本人学生は対象外です。歯学部を志望する受験生の学費には影響しません。ここは混同しやすいので注意してください。


国公立12校との比較:桁が違う学費

ここまで私立17校を見てきましたが、国公立と比べるとどうなるのか。ここは桁が変わります。

国立大学の授業料は文部科学省の省令で標準額が定められており、年額535,800円、入学料282,000円です。歯学部は6年制ですから、6年間の合計は3,496,800円、およそ350万円になります。

歯学部を置く国公立12校の6年間学費

大学年額授業料入学料6年間合計
国立9校(北海道・東北・新潟・大阪・広島・徳島・九州・長崎・鹿児島)535,800円282,000円3,496,800円
東京科学大学(医歯学系)642,960円282,000円4,139,760円
岡山大学(2027年度入学生から)642,960円282,000円4,139,760円
九州歯科大学(公立・県内者)535,800円282,000円3,496,800円
九州歯科大学(公立・県外者)535,800円520,000円3,734,800円

※ 九州歯科大学の「県内者」「県外者」は大学公式の区分で、入学料の額が異なります。

私立との差はどれくらいか

比較差額倍率
私立最高額(東京歯科大学31,900,000円)と国立標準額28,403,200円約9.1倍
私立最安(明海・朝日17,930,000円)と国立標準額14,433,200円約5.1倍

私立の中で高いか安いかという話と、国公立か私立かという話は、まったく別の次元の差です。私立でもっとも学費が抑えられている大学を選んでも、国立との差は1,443万円あります。

国立の授業料には「天井」がある

もう1つ知っておきたいのが、国立大学の授業料は大学が自由に決められるわけではないという点です。省令により、各大学が設定できる授業料の上限は標準額の120%=642,960円と定められています(外国人留学生はこの枠外)。東京科学大学と岡山大学の642,960円は、この上限にちょうど張り付いた額です。

なお標準額そのものは、2005年度の改定(520,800円→535,800円)以来据え置かれており、2026年度で22年度連続の同額です。標準額を2027年度に改定するという文部科学省の公表資料は、執筆時点では確認できていません。

国公立歯学部は入学定員が少なく、私立に比べて入試の競争は厳しくなりますが、学費という一点で見れば、差はこれだけ大きいということです。


学費だけで大学を選んではいけない理由(留年リスク)

ここまでの金額はすべて、6年間でストレートに卒業した場合の「定価」です。しかし歯学部には、金額に直結するもう1つの現実があります。留年です。

留年1年の経済的損失は1,500万円

当チャンネルでは、留年1年の経済的な損失を1,500万円と見積もっています。

内訳金額
学費(1年分)500万円
生活費(1年分)200万円
機会損失800万円
合計1,500万円

機会損失とは、歯科医師になるのが1年遅れることで、キャリアの最後の1年(=年収がもっとも高い時期の1年分)が消えるという考え方です。この1,500万円は当チャンネル独自の試算であり、公式に定められた数字ではありません。

ただし、内訳のうち学費の部分には公式の裏付けがあります。日本歯科大学は募集要項で「進級できずに原級に留まる場合、当該学年の授業料等相当額を納入する」と明記しており、生命歯学部の1学年分は5,130,000円です。留年すれば、その学年の学費をもう一度払うことになります。

「学費が安い大学」が「本当に安い大学」とは限らない

ここが本記事のいちばん大事なポイントです。

たとえば本ランキングでもっとも学費が抑えられている17,930,000円の大学に進学しても、留年が2年重なれば、上記の試算では1,500万円×2年=3,000万円が上乗せされる計算になります。これは、私立最高額の大学に6年間ストレートで通った場合の学費総額(31,900,000円)に匹敵する規模です。学費ランキングを本当の意味で読むには、6年間で留年せずに卒業できるかどうかもあわせて見ておく必要があります。

学費を準備される保護者の方にとっても、この点は重要です。6年間分の資金計画を立てたつもりでも、留年が発生すればその学年の学費がもう一度必要になります。入学時に用意すべき金額だけでなく、「6年で終わらなかった場合にいくら追加で必要になるか」まで含めて考えておくと、進学後の見通しが立てやすくなります。

学費を修業年限内の卒業率で割り直した「実質コスト」の分析は、以下で詳しく解説しています。定価のランキングを見たあとに読むと、見え方が変わるはずです。

各大学が実際にどれくらいの学生を6年間で卒業させているかは、歯学部29大学の修学状況まとめで1校ずつ確認できます。


特待生制度を入れると、ランキングの見え方は変わる

最後に、大切なことを2つお伝えします。

学費の高さと、教育の質・国家試験合格率は別の軸

ここまで学費総額を高い順に見てきましたが、学費の高さと、教育の質や歯科医師国家試験の合格率は別の軸です。学費が高い大学に通う学生が不利ということはありませんし、学費が抑えられている大学を選べば安心というわけでもありません。

実際に、学費が抑えられていてもストレート合格率が高い大学もあれば、その逆もあります。偏差値・学費・出口指標の関係については歯学部偏差値ランキング2027年版で詳しく整理しています。学費は、進学先を選ぶときに把握しておくべき条件の1つとして捉えてください。

特待生制度を入れると、順位は大きく変わる

本記事のランキングには、意図的に入れなかった要素があります。特待生制度です。

冒頭で述べたとおり、ここまでの数字はすべて定価です。ところが私立歯学部には、成績によって学費が大きく減免される制度が数多くあります。

  • 福岡歯科大学の専願S特待生:6年間で12,500,000円の免除
  • 大阪歯科大学の成績優秀者特待生:6年間でおよそ27,685,200円が免除され、自己負担は3,814,800円まで下がる(2027年度は対象人員を20名程度に拡大)

大阪歯科大学の例では、6年間の学納金(入学金を除く)が国立大学と同額程度になるよう差額が免除される設計になっており、実質の負担が国立に近い水準まで下がります(ただし入学金は免除の対象外です)。

減免を入れた世界では、ランキングの見え方がまるで変わります。 私立歯学部の特待生制度については、以下の記事で1校ずつ整理しています。


歯学部の学費に関するよくある質問

Q. 私立歯学部でいちばん学費が安い大学はどこですか?

6年間の本体学費でもっとも抑えられているのは、明海大学歯学部と朝日大学歯学部で、どちらも17,930,000円です。入学金・初年度学納金・2年次以降の金額まで完全に一致しています。次いで松本歯科大学の18,000,000円、日本歯科大学新潟生命歯学部の21,000,000円と続きます。

Q. 私立歯学部の学費の平均はどれくらいですか?

本記事の17校の6年間総額を単純平均すると、約26,350,000円(およそ2,635万円)です。ただし27,000,000円以上に10校が集中する一方で、20,000,000円を下回る大学もあるため、平均値よりも「上位グループ10校」と「それ以外」という構造で捉えるほうが実態に近いと考えます。

Q. 学費以外に、6年間でいくらかかりますか?

会費類が6年間で150,000円から2,080,000円、教科書・実習器材費が(公表している9校で)1,503,695円から3,040,000円です。このほか白衣・靴などの消耗品費、共用試験・歯科医師国家試験の受験料、下宿する場合の家賃・生活費が必要になります。

Q. 国公立歯学部の学費はいくらですか?

国立の標準額ベースで6年間3,496,800円(入学料282,000円+年額535,800円×6年)です。東京科学大学と岡山大学(2027年度入学生から)は年額642,960円のため6年間4,139,760円、公立の九州歯科大学は県外者の入学料が520,000円のため6年間3,734,800円になります。

Q. 記載の学費は変わることがありますか?

あります。学費は改定される場合があり、本記事は2027年度(令和9年度)の公表情報にもとづく内容です。東京歯科大学・岩手医科大学の2校は2027年度が未公表のため2026年度の金額を掲載しています。出願前には必ず各大学の公式サイト・最新の学生募集要項でご確認ください。


まとめ

歯学部の学費ランキング2027年度版を、3点でまとめます。

  1. 私立17校の6年間学費総額は、最高が東京歯科大学の31,900,000円、もっとも抑えられているのが明海大学歯学部・朝日大学歯学部の17,930,000円。その差は13,970,000円(約1,397万円)です。 27,000,000円以上に10校が集中する一方、27,000,000円に3校が完全同額で並びます。
  2. 私立17校のうち、2027年度に値上げをしたのは奥羽大学歯学部の1校だけでした(+4,000,000円・+18.6%)。新設された施設維持費・教育充実費は2年次から6年次のみで、初年度の負担額は変わらないため、資金計画では2年目以降に注意が必要です。国立では岡山大学が2027年度入学生から授業料を642,960円に改定します。
  3. 本体学費だけでは見えない費用があります。 教科書・実習器材費は公表している9校で6年間1,503,695円から3,040,000円、会費類は150,000円から2,080,000円。ここまで含めて考えることが大切です。

学費は、大学選びの入口の条件です。しかし本当に大事なのは、その6年間できちんと歯科医師になれるかどうか。低学年のうちからしっかり学習習慣を身につけ、着実に進級していけば、留年による追加負担を避けてストレートで歯科医師になることは十分に可能です。 学費という入口の数字と、ストレート合格率という出口の数字を、両方セットで見て納得のいく選択をしてください。

▼ 動画版でも解説しています
私立17校 学費ランキング|最高と最安で1,397万円差【2027年度版】


出典・注記

  • 金額はすべて各大学公式サイト(学費案内・学生募集要項・入学試験要項・入試概要・受験ガイド)および文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」にもとづきます。
  • 本記事の金額は「本体学費(入学金+授業料+施設維持費・教育充実費等の学納金)」の6年間合計です。教科書代・実習器材費・後援会費・同窓会費・学生会費・共済会費・保険料などの諸費は含みません。
  • 特待生制度・成績優秀者減免、および留年した場合の追加費用は考慮していません。
  • 東京歯科大学・岩手医科大学の2校は2027年度の学費が未公表のため、2026年度の金額を暫定掲載しています。判明次第、本記事を更新します。
  • 奥羽大学歯学部の25,500,000円は、大学公式「2027年度入試概要」に「6年間の学費合計 2,550万円」として明示されている金額です(2027年度入学試験要項の各費目の積み上げとも一致)。
  • 岡山大学の642,960円は、2026年8月19日付「2027年度入学生からの授業料改定について」で改定の決定が公表された金額です(2027年4月入学者から適用・在学生は変更なし)。
  • 東北大学の2027年4月からの値上げは外国人留学生のみが対象で、日本人学生は対象外です。
  • 日本歯科大学が公式に示す6年間総額(生命歯学部31,530,000円/新潟生命歯学部21,150,000円)は諸費150,000円を含む数値のため、本記事のランキング値と150,000円の差があります。
  • 教科書・実習器材費は各大学が示す概算額または過去年度の実績であり、確定額ではありません。17校中8校は大学が金額を公表していないため「大学非公表」と記載しています。
  • 学費は改定される場合があります。最新情報は必ず各大学の公式サイト・最新の学生募集要項でご確認ください。
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公式データで歯学部を分析
歯学部受験情報館を運営しているシカラボです。 教育機関で10年以上、歯学部に関するデータを扱ってきました。 入学者ベースのストレート合格率・留年率・退学率など、見落とされやすい指標を、 厚生労働省・文部科学省・各大学公式サイトの一次資料から継続的に分析しています。
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