日本歯科大学 生命歯学部の留年率・ストレート合格率・学費【最新データで総点検】【2026年7月更新】

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日本歯科大学 生命歯学部(東京)に入学したら、6年で歯科医師になれる可能性はどのくらいあるのか。どの学年で留年しやすく、6年間でいくらかかるのか。本記事では、文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」、厚生労働省の歯科医師国家試験結果、河合塾の偏差値データ、そして大学公式サイトの公表データを使って、パンフレットでは見えにくい「入学後の6年間」を総点検します。

先に結論をお伝えすると、日本歯科大学 生命歯学部のストレート合格率(修業年限内合格率)は、10年連続で私立15大学平均を上回り、直近3年平均51.4%は私立17大学中4位という上位グループの実績です。一方で、入学した学生を世代ごとに追跡すると、つまずきやすいのは1〜3年次の低学年に集中しており、ストレートで卒業できるのはおよそ2人に1人です。この「出口の強さ」と「低学年での留年リスク」の両面を、データで確認していきましょう。

※ 日本歯科大学には東京の「生命歯学部」と「新潟生命歯学部」の2学部があります。本記事は東京・生命歯学部が対象です。新潟生命歯学部は別記事で解説しています


目次

  1. 日本歯科大学 生命歯学部の基本情報
  2. ストレート合格率とは(新卒合格率との違い)
  3. ストレート合格率の10年推移|10年連続で私立15大学平均超え
  4. コホート追跡|入学132人のゆくえ
  5. どの学年でつまずくか|入学コホートで見る脱落率
  6. 退学率はほぼ私立平均並み
  7. 学費6年総額3,138万円と留年1年1,500万円の経済的リアリティ
  8. 偏差値×ストレート合格率で見る私立17大学での立ち位置
  9. まとめ|3つのポイント

日本歯科大学 生命歯学部の基本情報

まず、大学の基本プロフィールを押さえておきます。

項目内容
所在地東京都千代田区富士見1-9-20
アクセスJR飯田橋駅 西口から徒歩約5分(地下鉄 飯田橋駅・九段下駅からも徒歩圏)
入学定員128名
河合塾偏差値(2027年度)方式別45/学部学科ランク47.5(共通テスト得点率70%)
学費6年総額3,138万円(2026年度・私立17校中 高い順4位)
附属病院日本歯科大学附属病院(千代田区富士見2-3-16・キャンパスと同じ富士見地区)

日本歯科大学は1907年(明治40年)に中原市五郎により創立された大学で、公式サイトでは「わが国最初の歯科医学校として創立」と紹介されています。キャンパスは飯田橋・九段下エリアの都心立地で、臨床実習の場となる附属病院もキャンパスと同じ富士見地区にあります。通学の利便性は高い一方、都心での一人暮らしは生活費が高くなりやすい点は考慮しておきたいところです。

出典:大学公式サイト・河合塾(偏差値)


ストレート合格率とは(新卒合格率との違い)

本題に入る前に、当ブログが最重要指標としている「ストレート合格率」を説明します。すでにご存じの方は次のセクションへ進んでください。

大学の広告やパンフレットでよく使われるのは新卒合格率です。これは歯科医師国家試験(以下、国試)の新卒受験者数を分母とした合格率で、卒業試験や進級判定で受験者が選別されたあとの数字です。つまり、入学前の人が本当に知りたい「入学してから歯科医師になれる確率」は、新卒合格率からは見えません。

そこで当ブログが主軸にしているのがストレート合格率(正式名称:修業年限内合格率)です。

  • 分母: 入学者数
  • 分子: 6年間(修業年限内)で国試に合格した人数

入学者を分母にするため、留年や退学も含めた6年間の現実がそのまま反映されます。なお、ストレート合格率から外れた人が全員「国試浪人」になるわけではありません(退学者や受験に至らなかった人も含まれます)。ただ、ストレート合格できれば、結果として既卒に回る可能性も低くなるという方向性は言えます。


ストレート合格率の10年推移|10年連続で私立15大学平均超え

それでは、日本歯科大学 生命歯学部のストレート合格率を、第109回から第118回までの10年分で確認します。

日本歯科大学のストレート合格率の10年推移
ストレート合格率の10年推移(日本歯科大学(東京)vs 私立15大学平均・第109〜118回)。出典:文部科学省のデータをもとに作成
受験回日本歯科大学(東京)私立15大学平均
第109回47.7%36.13%
第110回46.7%38.73%
第111回44.5%37.16%
第112回48.4%43.65%
第113回49.2%43.90%
第114回55.5%43.71%
第115回46.9%39.85%
第116回51.6%40.74%
第117回50.8%40.23%
第118回51.9%42.13%

※私立15大学平均=ストレート合格率が突出して高い東京歯科大学・昭和医科大学(旧・昭和大学)の上位2校を除いた平均です。上位2校を含めると平均が大きく引き上げられ、多くの大学の実態と乖離するため、当ブログでは15大学平均を比較の主軸としています(順位の表記は2校を含む私立17大学中で行います)。なお、この15大学平均は文部科学省の公式資料にそのまま載っている平均ではなく、上位2校を除いて当ブログが独自に算出した数値です(文科省資料に載るのは私立大学全体の合計・平均です)。

このデータから読み取れる最大のポイントは、10年間、一度も15大学平均を下回っていないことです。両者の差が最も小さかった第112回でも、平均を約4.8ポイント上回っており、日本歯科大学の値はおおむね44.5〜55.5%の範囲で安定して推移しています。

※ ここでのストレート合格率(修業年限内合格率)は、文部科学省の修学状況データに基づくもので、確認できる最新回は第118回です。厚生労働省が公表する国家試験の結果自体は第119回(2026年3月)まで出ていますが、ストレート(修業年限内)の集計は第118回までが最新である点にご注意ください。

直近3年平均は51.4%=私立17大学中4位

単年の数字はぶれるため、当ブログでは直近3年の平均で評価します。第116〜118回の3年平均は51.4%で、私立17大学中4位です。

順位大学3年平均(第116〜118回)
1位東京歯科大学71.9%
2位昭和医科大学70.6%
3位愛知学院大学52.1%
4位日本歯科大学(東京)51.4%
5位奥羽大学48.5%

出口の実績としては、私立歯学部の上位グループと言える結果です。

出典:文部科学省(ストレート合格率)


コホート追跡|入学132人のゆくえ

次に、実際に入学した学生がどの学年で減っていくのかを、入学年度別(コホート)に追跡します。対象は、卒業・国試までの結果が確定している平成30年度入学世代(第117回国試受験世代)と平成31年度入学世代(第118回受験世代)の2つです。

入学者のゆくえ(平成30年度・平成31年度入学世代のコホート生存曲線)。出典:文部科学省の調査様式に基づく大学公表データをもとに作成
入学者のゆくえ(平成30年度・平成31年度入学世代のコホート生存曲線)。出典:文部科学省の調査様式に基づく大学公表データをもとに作成
入学世代入学2年次3年次4年次5年次6年次ストレート卒業国試合格
平成30年度(第117回)132人120人107人80人74人73人67人(50.8%)67人(50.8%)
平成31年度(第118回)129人124人100人90人88人82人69人(53.5%)67人(51.9%)

※各学年の人数は、入学者のうち留年・休学・退学をせずにその学年までストレートで進級した人数です(%は入学者数が分母)。人数が減っている分だけ、その学年で留年するなどして予定どおり進級できなかった学生がいることを意味します。

平成30年度入学世代の最大の関門は3年次

平成30年度入学世代で注目すべきは、3年次107人→4年次80人の「1年で27人減」です。6年間で最も大きな減少幅で、これは3年生のうちに留年するなどして予定どおり4年生へ上がれなかった学生が27人いたことを意味します。つまり、この世代では3年生のときが最大の関門だったことになります。

平成30年度入学世代は「ストレート卒業67人が全員合格」

3年次から4年次への進級の壁を越えたあとは減り方がゆるやかになり、5年次74人→6年次73人と推移し、ストレートで卒業できたのは67人でした。そして特筆すべきは、ストレート卒業した67人が、67人全員国試に合格していることです。この世代に関しては「卒業までたどり着けば国試は突破できた」ことになります。

翌年の平成31年度入学世代は、卒業69人のうち67人が合格(全員合格ではありません)とやはり高い水準でした。2つの世代に共通するメッセージは明確です。この大学では、卒業までたどり着けるかどうかが勝負。そして、入学者のおよそ半数(50.8%・51.9%)が6年で歯科医師になっています。

※ ただし、歯科医師国家試験の結果は年度によって変動します。ここで示した2世代は卒業者がほぼ全員合格しましたが、厚生労働省が公表する直近の第119回(2026年3月)では、日本歯科大学(東京)の新卒合格率は70.9%(前年の第118回は93.3%)、総数でも62.7%(前年81.3%)と大きく下がりました。いつの世代も同じ結果になるとは限りません。あくまで確定データが揃った2世代の実績として捉えてください(第119回は新卒・総数の数値で、ストレート=修業年限内の集計はまだ第118回までが最新です)。

出典:文部科学省の調査様式に基づき大学が公表した修学状況データ(令和7年5月1日基準の大学公表分を含む)


どの学年でつまずくか|入学コホートで見る脱落率

「どの学年でつまずきやすいか」は、大学選びでいちばん知りたいところでしょう。ここで注意が必要です。よく使われる学年別の留年率(その年度の在籍者のうち何%が留年・休学しているか)では、実は「どの学年でつまずくか」は正確にはわかりません。留年した学生は上の学年に滞留していくため、高学年ほど数字が大きく出やすいからです(実際、令和7年度の在籍者ベース留年率は6年次で48.5%と最も高く出ますが、これは6年次でつまずく人が最も多いことを意味しません)。

そこで本記事では、入学した世代(コホート)ごとに、各学年で何%の学生が予定どおり上の学年へ進級できず脱落したかを計算しました。平成30年度から令和6年度まで、7つの入学世代の進級データを用い、各学年遷移の脱落率をプール集計したものが次の図と表です。

学年別の脱落率(入学7世代平均)。出典:文部科学省の調査様式に基づく大学公表データをもとに作成
学年別の脱落率(入学7世代平均)。出典:文部科学省の調査様式に基づく大学公表データをもとに作成
学年(遷移)1年次(入学→2年)2年次(2→3年)3年次(3→4年)4年次(4→5年)5年次(5→6年)
脱落率(7世代平均)15.0%12.9%14.9%5.5%3.9%

結果ははっきりしています。脱落率が高いのは1年次・3年次・2年次の低学年3つで、いずれも12〜15%とほぼ同水準。一方で4年次は5.5%、5年次は3.9%と大きく下がります。

念のため、7つの入学世代それぞれの生存曲線を重ねて描いたのが次の図です。どの世代も低学年で大きく減り、高学年ではほぼ横ばいという同じ形をしていることが確認できます。

入学世代別(平成30〜令和6年度の7世代)の生存曲線の重ね描き。出典:文部科学省の調査様式に基づく大学公表データをもとに作成
入学世代別(平成30〜令和6年度の7世代)の生存曲線の重ね描き。出典:文部科学省の調査様式に基づく大学公表データをもとに作成
  • つまずきやすいのは1〜3年生の低学年。逆に4年生まで上がれた学生は、その後は落ちにくい。
  • ストレート合格できるかどうかは、低学年のうちにどれだけ着実に単位を積み上げられるかで大きく決まる。受験生は入学後の最初の3年間が勝負どころです。

なお、なぜ低学年で脱落が起きるのか、その理由までは公表データからはわかりません。数字はあくまで結果の傾向として受け止めてください。

出典:文部科学省の調査様式に基づき大学が公表した修学状況データ


退学率はほぼ私立平均並み

退学率も確認しておきます。令和4〜6年度の3か年平均で、日本歯科大学(東京)の退学率は4.1%です。私立17校の単純平均は4.4%なので、平均よりわずかに低い、ほぼ平均並みの水準です(私立17校中 低い順10位)。

参考までに、私立17校で最も低いのは昭和医科大学の1.1%、最も高いのは鶴見大学の10.3%です。先ほど見た低学年での減少は、退学だけで説明できるものではなく、留年や休学なども含めた進級上のつまずきとして見るのが自然です(退学率そのものは私立の中で特別高いわけではありません)。

出典:文部科学省


学費6年総額3,138万円と留年1年1,500万円の経済的リアリティ

ここからはお金の話です。

学費の内訳(2026年度)

項目金額
入学金60万円
年間学納金513万円 × 6年
6年総額3,138万円

6年総額3,138万円は、私立17校中 高い順4位です。最も高い東京歯科大学の3,190万円から、最も安い明海大学・朝日大学の1,793万円まで幅がある中の上位グループに入ります。ちなみに、同じ法人の新潟生命歯学部は2,100万円(私立17校中14位)で、東京より約1,000万円安い設定です。

また、入試成績優秀者を対象とした特待生制度があり、対象になると、6年間の学納金は1,569万円となります。一般学生の3,138万円より1,569万円少ない、ほぼ半額です。対象は一般選抜(前期)・共通テスト利用選抜(前期)の合格者から若干名です。

※ 本セクションの学費・特待生制度は、2026年7月時点で大学公式サイトに掲載されている情報(学費は2026年度額)に基づきます。最新情報は必ず大学公式サイトでご確認ください。

留年1年=1,500万円の損失(当ブログの独自試算)

当ブログでは、留年1年の経済的損失を1,500万円と試算しています。

  • 学費 500万円(※実際の各大学の学費額ではなく、全大学共通の固定値です)
  • 生活費 200万円
  • 機会損失 800万円(キャリア終盤の1年分の年収が消える考え方)

この試算はあくまで当ブログ独自のモデル計算です。ここで、先ほどのコホートのデータを思い出してください。この大学でストレート卒業できるのは平均しておよそ半分(52%ほど)、裏を返せばおよそ2人に1人は6年間のどこかで留年・休学・退学があり、ストレートでは卒業できていません。ストレート卒業が2人に1人という現実を、この1,500万円と掛け合わせて考えてみてください。学費を負担する保護者の方にとっては、合格発表がゴールではなく、入学後の6年間こそが本番です。留年リスクまで織り込んだ大学ごとの「実質コスト」は、私立歯学部の実質コストランキングで詳しく比較しています。


偏差値×ストレート合格率で見る私立17大学での立ち位置

最後に、私立17大学の中での立ち位置を「入口(偏差値)×出口(ストレート合格率)」で整理します。

まず私立17校全体を見ると、偏差値が高い大学ほどストレート合格率も高いという右肩上がりの傾向がはっきり出ています(私立16校・BF校を除く相関係数はおよそ0.73)。入口の難易度と出口の実績は、大まかには連動しているということです。

その中で日本歯科大学 生命歯学部は、河合塾の方式別偏差値45(2027年度)に対してストレート合格率3年平均51.4%。これは上の傾向線のほぼ真上にあたります(回帰予測は約48%で、実測との差は+3.6ポイント=ばらつきの範囲内)。つまり「偏差値のわりに出口が強い」というよりは、偏差値どおりの出口の実績を堅実に出している大学と位置づけるのが、データに忠実な見方です。ちなみに傾向線から大きく上に外れる(=偏差値のわりに出口が強い)のは、東京歯科大学・昭和医科大学、そして偏差値帯の低い愛知学院大学といった大学です。

河合塾 方式別偏差値(2027)× ストレート合格率3年平均の散布図。日本歯科大学(東京)は回帰線上=偏差値相応。出典:河合塾・文部科学省をもとに作成
河合塾 方式別偏差値(2027)× ストレート合格率3年平均の散布図。日本歯科大学(東京)は回帰線上=偏差値相応。出典:河合塾・文部科学省をもとに作成

ただし、あくまで大まかな連動であって、同じ偏差値帯でもストレート合格率には差があります。当ブログでは以前、歯学部偏差値ランキングの分析記事で「偏差値がほぼ同じでも、ストレート合格率には約1.8倍の開きがある」ことをお示ししました。偏差値は入口の難易度、ストレート合格率は出口の実績です。大学選びでは、必ずこの両方を確認してください。


まとめ|3つのポイント

本記事のポイントを3つにまとめます。

  1. 出口の実績: ストレート合格率は10年連続(第109〜118回)で私立15大学平均を上回り、直近3年平均51.4%は私立17大学中4位。偏差値どおりの出口を堅実に出しており、平成30年度入学世代はストレート卒業67人が全員国試に合格
  2. つまずく学年: 入学世代を追跡すると、脱落は1〜3年次の低学年に集中し、4年次以降は落ちにくい。最初の3年間が勝負どころ
  3. お金: 6年総額3,138万円は私立17校中4位の高さ。ストレート卒業できるのはおよそ2人に1人で、留年すれば独自試算で1年あたり1,500万円の損失が加わる

なお、本記事で示した数字はあくまで統計的な評価です。合格や進級を最終的に決めるのは一人ひとりの学習習慣であって、日本歯科大学の在学生や志願者の方を貶める意図はまったくありません。むしろデータが示すのは、この大学では「卒業までたどり着けば国試は強い」という事実です。低学年からしっかり学習習慣を身につけ、着実に進級すれば、ストレート合格は十分に手が届く目標です。

他の歯学部のデータと比較したい方は、全国29歯学部の修学状況まとめ(親記事)をご覧ください。

データ出典: 文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」/厚生労働省 歯科医師国家試験結果/河合塾(偏差値)/日本歯科大学 公式サイト

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公式データで歯学部を分析
歯学部受験情報館を運営しているシカラボです。 教育機関で10年以上、歯学部に関するデータを扱ってきました。 入学者ベースのストレート合格率・留年率・退学率など、見落とされやすい指標を、 厚生労働省・文部科学省・各大学公式サイトの一次資料から継続的に分析しています。
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