【2026年度版】福岡歯科大学の留年率・ストレート合格率を総点検
福岡歯科大学に令和2年度に入学したのは88人。その6年後、歯科医師国家試験に合格して歯科医師になれたのは44人でした。入学者を分母にしたストレート合格率は50.0%です。
この50.0%は大学が公表した数字です。 文部科学省や厚生労働省が確定させた数字ではないため、私立15大学平均との比較も、私立17大学中の順位も、まだ出せません。確定値にもとづいて他の大学と比べられる数字は、第116回から第118回の3年平均で42.3%(私立17大学中10位)、第118回の単年では47.1%(私立5位)です。この記事では2種類の数字をはっきり分けたうえで、留年率・退学率・卒業率・学費・偏差値まで、福岡歯科大学の6年間を通しで点検します。
本記事の要点(30秒まとめ)
- 令和2年度入学88人 → 6年で卒業54人(61.4%) → 第119回国家試験合格44人(50.0%・大学が公表した数字)
- 確定値で他大学と比較できるのは、第116〜118回の3年平均42.3%=私立17大学中10位
- ストレート合格率は第109〜118回の10年間で、上下しながらも上向いてきた。第118回は47.1%・私立5位で、この10年間で最も高い順位
- 入試難易度は、河合塾の方式別ランク(2027年度)35.0。私立17大学の中で最も低い値で、同じ35.0は4校
- 1年次から2年次の脱落率は、令和3年度入学31.0%から令和7年度入学6.1%へ(令和8年5月1日現在のデータ)
- 学費6年総額2,630万円は、私立17大学中11位(2027年度)
受験生・歯学部進学を検討中の高校生と浪人生に向けて書いていますが、学費を負担する保護者の方にも役立つ内容です。お金の話は第10章にまとめました。
この記事と同じ内容は、YouTube動画版でも解説しています(2026年10月6日18時公開)。動画はこちら → 【福岡歯科大学 2026年度】入学88人、6年で歯科医師になれたのは44人(YouTube)
目次
- 結論:令和2年度入学の88人のうち、6年で歯科医師になれたのは44人
- この記事で使うデータと出典
- 福岡歯科大学の基本情報|立地・偏差値・学費
- ストレート合格率とは何か|新卒合格率との違い
- 令和2年度入学コホートの6年間|88人のゆくえ
- 比較できる範囲はどこまでか|入学年度別の脱落率
- ストレート合格率の10年推移(第109〜118回)と私立15大学平均
- 第119回国家試験の本番で何が起きたか|新卒の出願81人→受験68人→合格49人
- 学年別の留年・休学率と、6年次留年率・退学率
- 学費2,630万円と、留年1年1,500万円という現実
- 偏差値×ストレート合格率|私立17大学での立ち位置
- まとめ|福岡歯科大学の修学状況 3つのポイント
- よくある質問(FAQ)
- 出典・参考リンク一覧
1. 結論:令和2年度入学の88人のうち、6年で歯科医師になれたのは44人
結論から書きます。令和2年度に福岡歯科大学へ入学した88人のうち、6年間で卒業できたのは54人(61.4%)、そのまま第119回歯科医師国家試験に合格して歯科医師になれたのは44人(50.0%)でした。
この50.0%は、大学が令和8年5月1日現在として公表した数字です。文部科学省が毎年まとめている確定の集計は、本記事の公開時点ではまだ出ていません。そのため、私立15大学平均との比較も、私立17大学中の順位も、現時点では出せません。
確定していて他の大学と比較できる数字では、第116回から第118回までの3年平均が42.3%で、私立17大学中10位です。第118回の単年では47.1%・私立5位で、第109回から第118回の10年間で最も高い順位でした。
入口の難易度を示す偏差値は、私立でいちばん低いグループです。それでも出口の実績であるストレート合格率は、上下しながらも上向いてきました。以下、その中身を順に見ていきます。
2. この記事で使うデータと出典
修学状況の数字に使うのは、文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」、厚生労働省の歯科医師国家試験の結果、福岡歯科大学の公式サイトの公表データの3つです。 これに加えて、入試難易度には河合塾のKei-Netの公表値を使います。
基準日は令和8年5月1日
大学が公表している修学状況のデータは、令和8年5月1日現在の数値です。この記事で6年間を追いかける集団は令和2年度に入学した人たちで、その卒業は令和7年度、国家試験は第119回にあたります。
この記事は「年1回の決定版」です
本サイトでは、最新の公表値がそろったタイミングで、各大学の修学状況を年に1回、全面的に更新しています。今回は令和8年5月1日時点のデータで全面的に書き直しました。他大学もあわせて比較したい方は、全29歯学部の修学状況まとめをご覧ください。
3. 福岡歯科大学の基本情報|立地・偏差値・学費
福岡歯科大学のキャンパスは、福岡県福岡市早良区にあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 〒814-0193 福岡県福岡市早良区田村2丁目15番1号 |
| 令和8年度 入学者数 | 115人 |
| 河合塾 偏差値 | 2026年度 BF※/2027年度 35.0(方式別ランク) |
| 学費6年総額 | 2,630万円(2027年度・詳細は第10章) |
出典:福岡歯科大学 公式サイト/河合塾
※2026年度は方式別ランクへの掲載がなく、学部学科ランクでの値(BF)です。方式別ランクへの掲載は2027年度からです。
「令和8年度入学115人」と「令和2年度入学88人」は別の集団です
上の表にある令和8年度の入学者115人は、いまの1年生の人数です。この記事でこれから6年間を追いかけるのは、令和2年度に入学した88人で、別の集団です。以降、本記事で「88人」と書いたときは、すべて令和2年度入学のコホート(同じ年に入学した集団)を指します。
偏差値は河合塾の「方式別ランク」で見ています
本サイトでは、河合塾の偏差値を方式別ランク(入試方式ごとのボーダー偏差値)で見ています。福岡歯科大学の方式別ランクは2027年度が35.0です(2026年度は方式別ランクへの掲載がなく、学部学科ランクでBFでした)。私立17大学の中での位置づけは第11章で扱います(参考:偏差値の見方 河合塾×ベネッセ)。
4. ストレート合格率とは何か|新卒合格率との違い
大学の広告やパンフレットでよく使われるのは新卒合格率です。しかしそれは、入学前の人が本当に知りたい「入学してから歯科医師になれる確率」とは別物です。 ここが本サイトの出発点なので、最初に定義を整理します。
| 指標 | 分母 | 分子 | 何がわかるか |
|---|---|---|---|
| 新卒合格率 | その年の新卒受験者数 | 新卒の国家試験合格者数 | 卒業試験・進級判定で選別されたあとの人の中での合格率 |
| ストレート合格率(修業年限内合格率) | 入学者数 | 6年(修業年限内)で国家試験に合格した人数 | 入学した人が6年で歯科医師になれる割合 |
新卒合格率の分母は、新卒の受験者数です。卒業試験や進級判定で受験者が選別されたあとの数字なので、そこに至るまでに何人が留年や退学をしたのかは、この指標からは見えません。
これに対してストレート合格率(正式には修業年限内合格率)は、分母が入学者数、分子が6年間、つまり修業年限内に国家試験へ合格した人数です。入学者を分母にするので、留年や退学も含めた6年間の現実が、そのまま反映されます。入学前に確認すべきなのは、こちらの数字です。
5. 令和2年度入学コホートの6年間|88人のゆくえ
令和2年度に入学した88人が、学年ごとにどう推移したのかを見ます。最初の1年で15人、4年次から5年次で11人減りました。一方、5年次に上がった54人は、6年次でも卒業の段階でも1人も減っていません。

| 段階 | 人数 | 前段階からの増減 | 前段階比の減少率 | 入学者88人に対する割合 |
|---|---|---|---|---|
| 入学(令和2年度) | 88 | — | — | 100% |
| 2年次進級 | 73 | −15 | 17.0% | 83.0% |
| 3年次進級 | 71 | −2 | 2.7% | 80.7% |
| 4年次進級 | 65 | −6 | 8.5% | 73.9% |
| 5年次進級 | 54 | −11 | 16.9% | 61.4% |
| 6年次進級 | 54 | ±0 | 0.0% | 61.4% |
| 卒業 | 54 | ±0 | — | 61.4% |
| 第119回国家試験合格 | 44 | −10 | — | 50.0% |
出典:福岡歯科大学 公式サイト「本学の修学状況に関する情報」(令和8年5月1日現在)
表の読み方
ここでの人数は、入学した88人のうち、留年や休学、退学をせずに、その学年までストレートで進級できた人の数です。
表の「2年次進級」の行で15人減っているのは、1年生のときに予定どおり2年次へ上がれなかった学生がいる、という意味です。行の名前だけを見ると2年生のときにつまずいたように読めてしまうため、本記事では「1年次から2年次」のように区間の形で表記します。
減り方の形
- 最初の1年(1年次から2年次):15人、率にして17.0%
- 次の2年間(2年次から4年次):合わせて8人
- 4年次から5年次:11人、16.9%
- 5年次から6年次、そして卒業:0人
6年間で卒業できたのは54人で、入学者88人に対して61.4%です。最後の段が国家試験で、この54人のうち第119回の歯科医師国家試験に合格したのは44人。入学した88人を分母にすると50.0%で、これがストレート合格率です。
この50.0%は大学が公表した数字で、文部科学省が毎年まとめている確定の集計は、まだ出ていません。合格した44人が、この年の卒業生全体の中でどういう位置にいるのかは、第8章で分解します。
第119回の国家試験全体の動きは【第119回】合格者379人減の分析に、私立17校の6年間の推移はコホート生存曲線で見る私立17校の6年間にまとめています。
6. 比較できる範囲はどこまでか|入学年度別の脱落率
令和2年度から令和7年度までの6つの入学年度について、学年ごとの脱落率を並べます。ただし、6つの年度すべてで比べられるのは、1年次から2年次の区間だけです。 最初に、その理由をはっきりさせておきます。
まず、比較の限界を示します
このデータは令和8年5月1日時点のものなので、直近に入学した年度ほど、追える学年が短くなります。
| 入学年度 | 観測できた区間の数 |
|---|---|
| 令和2年度 | 5 |
| 令和3年度 | 5 |
| 令和4年度 | 4 |
| 令和5年度 | 3 |
| 令和6年度 | 2 |
| 令和7年度 | 1 |
令和2年度と令和3年度の入学は、1年次から6年次まで5つの区間すべてを追えますが、令和4年度入学は4つ、令和5年度入学は3つ、令和6年度入学は2つ。令和7年度入学は、1年次から2年次の1つしか観測できていません。
入学年度別の脱落率マトリクス

| 入学年度 | 1→2年次 | 2→3年次 | 3→4年次 | 4→5年次 | 5→6年次 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和2年度 | 17.0% | 2.7% | 8.5% | 16.9% | 0.0% |
| 令和3年度 | 31.0% | 10.2% | 0.0% | 9.1% | 0.0% |
| 令和4年度 | 28.4% | 8.3% | 0.0% | 11.4% | データなし |
| 令和5年度 | 18.6% | 7.0% | 5.7% | データなし | データなし |
| 令和6年度 | 15.3% | 12.0% | データなし | データなし | データなし |
| 令和7年度 | 6.1% | データなし | データなし | データなし | データなし |
出典:福岡歯科大学 公式サイト(令和8年5月1日現在)より当サイトが算出。脱落率の分母は各区間の直前の学年の人数です。「0.0%」は実際に減った人数が0人だったこと、「データなし」はその学年にまだ到達していないことを示します。
6つの入学年度すべてで比べられるのは、1年次から2年次だけ

| 入学年度 | 入学者 → 2年次進級 | 1→2年次の脱落率 |
|---|---|---|
| 令和2年度 | 88人 → 73人 | 17.0% |
| 令和3年度 | 71人 → 49人 | 31.0% |
| 令和4年度 | 67人 → 48人 | 28.4% |
| 令和5年度 | 70人 → 57人 | 18.6% |
| 令和6年度 | 98人 → 83人 | 15.3% |
| 令和7年度 | 82人 → 77人 | 6.1% |
出典:福岡歯科大学 公式サイト(令和8年5月1日現在)より当サイトが算出
6つの入学年度すべてに共通して観測できるのは、1年次から2年次の区間だけです。 令和2年度から順に17.0%、31.0%、28.4%、18.6%、15.3%、6.1%。平均すると19.4%で、幅は6.1%から31.0%です。
この並びを、令和3年度入学から見てください。31.0%、28.4%、18.6%、15.3%、そして令和7年度入学は6.1%です。令和8年5月1日現在のデータで見るかぎり、最初の1年での減り方は、近年改善してきています。 なお、令和2年度入学の17.0%は、令和3年度入学の31.0%より低い値です。また、令和7年度入学は2年次より先がデータなしです。
5つの区間すべてを追えている、令和2年度と令和3年度
5区間すべてが観測できている入学年度は、令和2年度と令和3年度の2つです。
| 入学年度 | 最も減った区間 | 値 |
|---|---|---|
| 令和2年度 | 1→2年次 | 17.0%(15人) |
| 令和3年度 | 1→2年次 | 31.0%(22人) |
出典:福岡歯科大学 公式サイト(令和8年5月1日現在)より当サイトが算出
この2つでは、どちらも1年次から2年次が、最も大きく減った区間でした。ただ、令和2年度は、4年次から5年次の16.9%とほとんど差がありません。2つの年度だけの結果なので、傾向とまでは言えません。
もう1つ、数字だけお伝えします。5年次から6年次は、令和2年度入学も令和3年度入学も、減った人数は0人でした。こちらも2つの年度だけの結果です。
他大学でも同じようにコホート単位で6年間を追いかけています(コホート生存曲線で見る私立17校の6年間)。
7. ストレート合格率の10年推移(第109〜118回)と私立15大学平均
ここからは、文部科学省の確定値を使います。福岡歯科大学のストレート合格率は、第109回から第118回の10年間で、上下しながらも上向いてきました。

| 受験回 | ストレート合格率 | 私立17大学中の順位 | 私立15大学平均 | 15大学平均との関係 |
|---|---|---|---|---|
| 第109回 | 34.6% | 9位 | 36.13% | 下回る |
| 第110回 | 25.0% | 16位 | 38.73% | 下回る |
| 第111回 | 25.3% | 15位 | 37.16% | 下回る |
| 第112回 | 40.4% | 14位 | 43.65% | 下回る |
| 第113回 | 43.0% | 10位 | 43.90% | 下回る |
| 第114回 | 47.9% | 8位 | 43.71% | 上回る |
| 第115回 | 39.2% | 13位 | 39.85% | 下回る |
| 第116回 | 33.3% | 13位 | 40.74% | 下回る |
| 第117回 | 46.4% | 8位 | 40.23% | 上回る |
| 第118回 | 47.1% | 5位 | 42.13% | 上回る |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」。私立15大学平均は、東京歯科大学・昭和医科大学を除く15校の公表値を当サイトが単純平均した値です。
比較基準に「私立15大学平均」を使う理由
本サイトでは、ストレート合格率が突出して高い東京歯科大学と昭和医科大学を除いた、私立15大学の平均を比較の主軸にしています。上位2校を含めると、多くの大学の実態と離れてしまうためです。この15大学平均は、本サイトが独自に算出した平均です。一方で、順位は2校を含む私立17大学の中で表記します。
前半5回と後半5回に分けてみる
| 期間 | ストレート合格率の平均 | 私立17大学中の順位の平均 |
|---|---|---|
| 前半5回(第109〜113回) | 33.7% | 12.8位 |
| 後半5回(第114〜118回) | 42.8% | 9.4位 |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」より当サイトが算出(各回の値の単純平均)
順位で見ると、第110回の私立16位が10年間で最も低く、第118回の私立5位が10年間で最も高い順位です。
ただし、まっすぐ上がってきたわけではありません。第115回と第116回は、どちらも13位でした。 上下しながらも上向いてきた、というのが、この10年間の形です。
なお、上位2校を除くと、私立の多くの大学はストレート合格率が近い値に集まる団子状態にあるため、わずかな差でも順位は大きく入れ替わります。
私立15大学平均を上回ったのは、第114回・第117回・第118回の3回
10回のうち、福岡歯科大学が私立15大学平均を上回ったのは、第114回、第117回、第118回の3回です。そのうち第117回と第118回は2回続けて上回っていて、2回続けて上回ったのは、この10年間で初めてです。
私立17校の長期推移をまとめて見たい方は私立17校 ストレート合格率10年推移の詳細を、第118回単年の大学別データは第118回 大学別合格率の詳細分析をご覧ください。
私立17大学ストレート合格率ランキング(第116〜118回の3年平均)
単年の数字は振れるので、本サイトでは直近3年の平均でも評価しています。
| 順位 | 大学 | 3年平均 |
|---|---|---|
| 1 | 東京歯科大学 | 71.87% |
| 2 | 昭和医科大学歯学部 | 70.60% |
| 3 | 愛知学院大学歯学部 | 52.07% |
| 4 | 日本歯科大学生命歯学部 | 51.43% |
| 5 | 奥羽大学歯学部 | 48.50% |
| 6 | 大阪歯科大学 | 47.13% |
| 7 | 北海道医療大学歯学部 | 44.30% |
| 8 | 日本大学歯学部 | 44.27% |
| 9 | 日本大学松戸歯学部 | 42.30% |
| 10 | 福岡歯科大学 | 42.27% |
| 11 | 朝日大学歯学部 | 42.07% |
| 12 | 明海大学歯学部 | 38.33% |
| 13 | 神奈川歯科大学 | 36.17% |
| 14 | 岩手医科大学歯学部 | 34.10% |
| 15 | 日本歯科大学新潟生命歯学部 | 32.93% |
| 16 | 松本歯科大学 | 30.10% |
| 17 | 鶴見大学歯学部 | 29.50% |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」より当サイトが算出(各回の公表値の単純平均)
確定している第116回から第118回の3年平均は、福岡歯科大学が42.27%(表示42.3%)で、私立17大学中10位です。私立15大学平均の41.03%(表示41.0%)を、わずかに上回っています。
※ 9位の日本大学松戸歯学部も、小数第1位で表示すると同じ42.3%です。小数第2位まで見ると42.30%と42.27%で0.03ポイント差があるため、順位が分かれています。
第119回(50.0%)は、この確定系列とは分けて見てください

確定値の第118回は47.1%でした。そして大学が公表した最新の値、第119回は50.0%で、過去10年で最も高かった第114回(47.9%)より高い値です。令和2年度に入学した88人のうち、44人にあたります。
ただし、これは大学が公表した数字です。上の10回の確定系列とは、次の2つの理由で切り離して見てください。
- ストレート合格率の公表元は文部科学省の修学状況調査で、最新版は例年12月ごろに公表されます。本記事の公開時点では、まだ出ていません。
- 私立17校の公開タイミングは、大学ごとに違います。
したがって、第119回については、私立15大学平均との比較も、私立17大学中の順位も、現時点では出せません(データなし)。 他大学と比べるときは、確定値の3年平均42.3%(私立17大学中10位)を使ってください。
8. 第119回国家試験の本番で何が起きたか|新卒の出願81人→受験68人→合格49人
厚生労働省が公表した第119回の学校別のデータでは、福岡歯科大学の新卒の出願者は81人でした。ところが、実際に受験できたのは68人。13人が受験に至っていません。

| 段階 | 人数 |
|---|---|
| 新卒 出願者 | 81人 |
| 新卒 受験者 | 68人 |
| 新卒 合格者 | 49人 |
出典:厚生労働省「第119回歯科医師国家試験の学校別合格者状況」/福岡歯科大学 公式サイト(令和8年5月1日現在)
この81人は、大学が公表している令和7年度の6年次在籍総数と一致します。そして68人は、同じ年度の卒業者総数と一致します。卒業できなければ、出願していても受験には進めない。 その構造が、数字に出ています。
新卒合格率は72.1%

| 指標 | 値 |
|---|---|
| 全国 新卒合格率(第119回) | 80.15% |
| 福岡歯科大学 新卒合格率(第119回) | 72.1% |
出典:厚生労働省「第119回歯科医師国家試験の学校別合格者状況」
受験した68人のうち、合格は49人。新卒合格率は72.1%です。第119回の全国の新卒合格率は80.15%ですから、8.1ポイント低い水準になります。
卒業者68人の内訳を分解する
ここからさらに中身を分けますが、その前に前提をはっきりさせておきます。
これからお話しする14人と5人という数字は、大学も厚生労働省も、直接は公表していません。 大学が公表した卒業者68人と、厚生労働省の新卒受験者68人が一致することから、卒業した人は全員が受験したとみなして、差し引きで求めた数字です。
もう1つ、この卒業者68人は、編入学で入学した人も含めた人数です。ですから、この14人は、留年を経て卒業した人と、編入学で入学した人の両方を含む数字です。14人すべてが留年をした人、とはかぎりません。
その前提で見ると、内訳は次のとおりです。

| 区分 | 人数 | うち合格者 | 合格した割合 |
|---|---|---|---|
| 6年間ストレートで卒業した人 | 54人 | 44人 | 81.5% |
| そのほかの卒業者 | 14人 | 5人 | 35.7% |
| 卒業者 合計 | 68人 | 49人 | 72.1% |
出典:福岡歯科大学 公式サイト(令和8年5月1日現在)/厚生労働省「第119回歯科医師国家試験の学校別合格者状況」。14人・5人は上記の前提にもとづく当サイトの差し引き算出値です。
6年で卒業した54人のうち合格したのは44人で81.5%、そのほかの卒業者14人のうち合格したのは5人で35.7%です。6年で卒業までたどり着けたかどうかが、国家試験本番の結果にも表れている形です。
【算出方法の詳細】14人・5人の求め方
読者が同じ計算を再現できるよう、手順を示します。
手順1:公表されている数字を並べる
| 数字 | 値 | 公表元 |
|---|---|---|
| 令和7年度 6年次在籍総数 | 81人 | 福岡歯科大学(令和8年5月1日現在) |
| 令和7年度 卒業者総数 | 68人 | 福岡歯科大学(同上) |
| うち、6年間(標準修業年限内)で卒業した人 | 54人 | 福岡歯科大学(同上) |
| 第119回の新卒出願者数 | 81人 | 厚生労働省 学校別合格者状況 |
| 第119回の新卒受験者数 | 68人 | 厚生労働省 学校別合格者状況 |
| 第119回の新卒合格者数 | 49人 | 厚生労働省 学校別合格者状況 |
| うち、6年間で国家試験に合格した人 | 44人 | 福岡歯科大学(同上) |
手順2:68人と68人の一致に着目する
大学が公表した卒業者総数68人と、厚生労働省が公表した新卒受験者数68人が一致しています。ここから、その年に卒業した68人は全員が新卒として第119回を受験した、とみなします。
手順3:差し引きで内訳を求める
- そのほかの卒業者:68人 − 54人 = 14人
- そのほかの卒業者のうち合格者:49人 − 44人 = 5人
したがって、6年で卒業した54人の合格した割合は 44 ÷ 54 = 81.5%、そのほかの卒業者14人の合格した割合は 5 ÷ 14 = 35.7% です。
この算出の限界
この分解が成り立つのは、卒業者全員が受験したという前提が正しい場合に限られます。また、6年間を追いかける入学者の表は編入学で入学した人を除いた人数ですが、卒業者総数は編入学で入学した人を含むため、14人の内訳までは特定できません。14人・5人は公表値ではなく、差し引きで求めた推定値です。
同じ第119回について複数校を横断して分析した記事は【第119回】合格者379人減の分析にまとめています。
9. 学年別の留年・休学率と、6年次留年率・退学率
この章では、性質の違う2種類の数字を扱います。 1つ目は文部科学省の調査による在籍者ベースの留年・休学率、2つ目は大学が公表している6年次留年率です。どちらにも「6年次」の数字が出てきますが、数えているものが違います。
在籍者ベースの留年・休学率とは
在籍者ベースの留年・休学率は、在学中に一度でも留年または休学を経験した学生が、在籍者の何%かを示す数字です。いまその状態にある学生ではなく、これまでに経験したことがある学生の割合です。
令和7年度 学年別の留年・休学率(在籍者ベース)

| 学年 | 1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | 5年次 | 6年次 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 留年・休学率 | 7.9% | 16.0% | 18.2% | 33.3% | 45.5% | 32.1% |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」(令和7年度)
6つの学年で最も高いのは、5年次の45.5%です。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 福岡歯科大学 大学全体(令和7年度) | 24.6% |
| 私立17大学の平均 | 27.6% |
| 私立17大学中の位置 | 低い順で5位 |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」より当サイトが算出
大学全体の在籍者ベースの留年・休学率は24.6%で、私立17大学の平均27.6%より低く、低い順で私立17大学中5位です。他校との比較は留年率ランキング詳細版をご覧ください。
1年次と大学全体の推移(在籍者ベース)

| 年度 | 令和2 | 令和3 | 令和4 | 令和5 | 令和6 | 令和7 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1年次 | 18.7% | 17.4% | 18.5% | 20.5% | 9.3% | 7.9% |
| 大学全体 | 23.0% | 27.7% | 31.3% | 31.7% | 32.1% | 24.6% |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」
1年次の7.9%を経年で見ると、令和5年度が20.5%、令和6年度が9.3%、令和7年度が7.9%です。令和7年度時点のデータでは、直近2年は下がっています。
大学全体の在籍者ベースの留年・休学率も、令和2年度の23.0%から、27.7%、31.3%、31.7%と上がり、令和6年度は32.1%。それが令和7年度は24.6%に下がりました。
6年次留年率(大学公表)
ここまでが、文部科学省の在籍者ベースの数字です。ここからは、大学が公表している別の数字に切り替えます。
6年次留年率は、その年度に6年次にいた学生のうち、その年度中に卒業できなかった学生の割合です。
| 年度 | 6年次在籍総数 | 卒業者総数 | 6年次留年率 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 103人 | 74人 | 28.2% |
| 令和6年度 | 105人 | 104人 | 1.0% |
| 令和7年度 | 81人 | 68人 | 16.0% |
出典:福岡歯科大学 公式サイト「本学の修学状況に関する情報」(6年次在籍総数・卒業者総数は、編入学で入学した人を含む人数です)
令和5年度が28.2%、令和6年度が1.0%、令和7年度が16.0%です。令和7年度は、6年次の81人のうち、卒業したのが68人でした。
令和7年度の16.0%と32.1%は、別の指標です

同じ令和7年度の6年次について、この章では16.0%(6年次留年率)と32.1%(在籍者ベースの留年・休学率)という2つの数字が出てきました。どちらも令和7年度の6年次の数字ですが、数えているものが違います。
| 6年次留年率 16.0% | 在籍者ベースの留年・休学率 32.1% | |
|---|---|---|
| 公表元 | 福岡歯科大学 公式サイト | 文部科学省 |
| 分母 | その年度に6年次にいた学生(81人) | その年度の6年次の在籍者 |
| 分子 | その年度中に卒業できなかった学生(13人) | 在学中に一度でも留年または休学を経験した学生 |
| 数えているもの | その1年間で卒業に届かなかったか | 6年間のどこかで一度でも経験があるか |
16.0%は、その1年間で卒業に届かなかった学生の割合です。32.1%は、在学中に一度でも留年または休学を経験した学生の割合で、6年間のどこかで一度でも経験があれば数えられます。
集計の方法も対象の範囲も違うため、数値は一致しません。同じ意味の数字として並べてはいけません。 また、この2つの公表値からは、どの学生が両方に当てはまるのかは分かりません。
この6年次留年率は、私立17校を横並びに比較し、新卒合格率との組み合わせで4つのタイプに分類した記事でも使っている指標です(私立17校「卒業の壁」徹底比較)。
※ 集計期間が違う点にご注意ください。 リンク先の記事は、17校を同じ条件で並べるために令和5年度と令和6年度の2年平均を使っており、本記事の令和5〜7年度の単年値とは表示される数値が異なります。集計している年度と平均の有無が違うだけで、同じ大学公表のデータにもとづく数字です。在籍者ベースの32.1%とは混ぜないでください。
退学率
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 福岡歯科大学の退学等の割合(令和4〜6年度の3か年平均) | 3.8% |
| 私立17大学の平均 | 4.4% |
| 私立17大学中の位置 | 低い順で9位 |
出典:文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」より当サイトが算出
令和4年度から令和6年度の3か年平均で3.8%。私立17大学の平均4.4%より低く、低い順で私立17大学中9位です。
10. 学費2,630万円と、留年1年1,500万円という現実
福岡歯科大学の学費は、2027年度の公表額で6年間の総額2,630万円です。高いほうから数えて、私立17大学中11位の金額です。
学費の内訳(2027年度)
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 入学金 | 50万円 |
| 1年次 | 430万円 |
| 2年次 | 430万円 |
| 3年次 | 430万円 |
| 4年次 | 430万円 |
| 5年次 | 430万円 |
| 6年次 | 430万円 |
| 6年間合計 | 2,630万円 |
出典:福岡歯科大学 公式サイト(2027年度)。2027年度は2026年度と同額で据え置きです。
私立17大学 学費6年総額ランキング(2027年度)
| 順位 | 大学 | 6年総額 |
|---|---|---|
| 1 | 東京歯科大学 | 3,190万円 |
| 2 | 日本大学歯学部 | 3,160万円 |
| 3 | 大阪歯科大学 | 3,150万円 |
| 4 | 日本歯科大学生命歯学部 | 3,138万円 |
| 5 | 愛知学院大学歯学部 | 3,060万円 |
| 6 | 日本大学松戸歯学部 | 2,940万円 |
| 7 | 岩手医科大学歯学部 | 2,760万円 |
| 8 | 神奈川歯科大学 | 2,700万円 |
| 8 | 昭和医科大学歯学部 | 2,700万円 |
| 8 | 北海道医療大学歯学部 | 2,700万円 |
| 11 | 福岡歯科大学 | 2,630万円 |
| 12 | 鶴見大学歯学部 | 2,625万円 |
| 13 | 奥羽大学歯学部 | 2,550万円 |
| 14 | 日本歯科大学新潟生命歯学部 | 2,100万円 |
| 15 | 松本歯科大学 | 1,800万円 |
| 16 | 明海大学歯学部 | 1,793万円 |
| 16 | 朝日大学歯学部 | 1,793万円 |
出典:各大学公式サイト(2027年度)。2027年度の学費は17校すべて確定しています。同額の大学は同順位としています(8位が3校のため次は11位、16位が2校)。
特待生制度(2027年度入試)
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 専願S特待生 | 入学金50万円の全額と、授業料が年200万円ずつ6年間免除。免除額は1,250万円 |
| 6年間の支払額 | 1,380万円(通常は2,630万円) |
出典:福岡歯科大学 公式サイト(2027年度入試)
特待生制度の内容は2027年度入試時点の公表情報です。適用の条件や採用人数は年度によって変わる可能性があるため、最新の情報は必ず大学公式サイトでご確認ください。 私立17校の特待生制度を横断で比較したい方は私立歯学部17校 特待生制度を大学別に完全解説をご覧ください。
留年1年は1,500万円の損失(当サイトの独自試算)
本サイトでは、留年1年の経済的損失を1,500万円として計算しています。
| 項目 | 金額 | 内容 |
|---|---|---|
| 学費 | 500万円 | 全大学共通の固定値。実際の各大学の年額とは別です |
| 生活費 | 200万円 | 留年により追加で1年分必要になる生活費 |
| 機会損失 | 800万円 | キャリア終盤の1年分の年収。歯科医師として働き始める時期が1年遅れることで、最後の1年が失われるという考え方 |
| 合計 | 1,500万円 |
この1,500万円は当サイトの独自試算で、公的機関が公表している数字ではありません。学費の500万円は、大学ごとのばらつきをなくして論点をシンプルにするために全大学共通で置いている固定値で、福岡歯科大学の実際の年額(430万円)とは別のものです。また、機会損失800万円を含むため、1,500万円のすべてが実際に支払う金額というわけではありません。
保護者の方へ|2,630万円は「ストレートで卒業できた場合」の金額です
学費表の2,630万円という総額は、あくまで6年間を予定どおり進級して卒業できた場合の金額です。令和2年度に入学した88人のうち、6年で卒業できたのは54人(61.4%)、およそ6割でした。
もし1年留年すれば、当サイトの独自試算で1,500万円の損失が上乗せされる計算になります。ご家庭の資金計画を立てるときは、学費表の総額だけでなく、この留年のリスクもあわせて考えておくと安心です。
学費と留年リスクをあわせてみる「実質コスト」という考え方は実質コストランキングで整理しています。ただしリンク先は平成30年度・平成31年度入学コホートの卒業率の2年平均を使った別規格の試算で、本記事の数値とは定義が違います。学費の高さと大学の実績の関係は歯学部の学費は高いほうが得なのかでも扱っています。
11. 偏差値×ストレート合格率|私立17大学での立ち位置
河合塾の偏差値は、2026年度がBF、2027年度が方式別ランクで35.0です。35.0は2027年度の私立17大学の中で最も低い値で、同じ35.0の大学は、福岡歯科大学を含めて4校あります。
| 指標 | 2026年度 | 2027年度 |
|---|---|---|
| 河合塾 偏差値 | BF※ | 35.0(方式別ランク) |
出典:河合塾
※2026年度は方式別ランクへの掲載がなく、学部学科ランクでの値(BF)です。方式別ランクへの掲載は2027年度からです。
予備校ごとに母集団と算出基準が異なるため、ボーダー偏差値を確認するときは、ご自身が受験した模試で比較するのが良いと思います(詳しくは偏差値の見方 河合塾×ベネッセ)。
私立17大学の「入口×出口」一覧

横軸に河合塾の2027年度方式別ランク(入口の難易度)、縦軸に第116〜118回のストレート合格率3年平均(出口の実績)を置いたときの、17校のデータは次のとおりです。
| 大学 | 河合塾 方式別ランク(2027年度) | ストレート合格率 3年平均 |
|---|---|---|
| 東京歯科大学 | 55.0 | 71.87% |
| 昭和医科大学歯学部 | 55.0 | 70.60% |
| 大阪歯科大学 | 50.0 | 47.13% |
| 日本大学歯学部 | 50.0 | 44.27% |
| 日本歯科大学生命歯学部 | 47.5 | 51.43% |
| 朝日大学歯学部 | 45.0 | 42.07% |
| 明海大学歯学部 | 45.0 | 38.33% |
| 日本歯科大学新潟生命歯学部 | 45.0 | 32.93% |
| 愛知学院大学歯学部 | 40.0 | 52.07% |
| 北海道医療大学歯学部 | 40.0 | 44.30% |
| 岩手医科大学歯学部 | 40.0 | 34.10% |
| 鶴見大学歯学部 | 37.5 | 29.50% |
| 松本歯科大学 | 37.5 | 30.10% |
| 奥羽大学歯学部 | 35.0 | 48.50% |
| 日本大学松戸歯学部 | 35.0 | 42.30% |
| 福岡歯科大学 | 35.0 | 42.27% |
| 神奈川歯科大学 | 35.0 | 36.17% |
出典:河合塾(方式別のボーダー偏差値・2027年度)/文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」より当サイトが算出
この17校で回帰をとると、回帰式は y = 1.170x − 5.487、相関係数は r = 0.665 です。全体としては、偏差値が高い大学ほどストレート合格率も高いという、ゆるやかな傾向が出ています。
同じ35.0の4校でも、出口の実績には開きがある
| 大学 | 方式別ランク(2027年度) | ストレート合格率 3年平均 |
|---|---|---|
| 奥羽大学歯学部 | 35.0 | 48.50% |
| 日本大学松戸歯学部 | 35.0 | 42.30% |
| 福岡歯科大学 | 35.0 | 42.27% |
| 神奈川歯科大学 | 35.0 | 36.17% |
出典:河合塾/文部科学省「歯学部の修学状況等の調査」より当サイトが算出
同じ35.0の4校でも、ストレート合格率3年平均は36.2%から48.5%まで開きがあります。偏差値だけで、出口の実績が決まるわけではありません。
そのうえで、福岡歯科大学の位置
そのうえで福岡歯科大学を見ると、偏差値は私立でいちばん低いグループです。それでもストレート合格率の3年平均42.3%は、私立15大学平均の41.0%をわずかに上回り(差は1.2ポイント)、全体の傾向を示す回帰線より上にあります。入口の難易度に対して、出口の実績が高い位置にある、ということです。
偏差値は入口の難易度、ストレート合格率は出口の実績です。大学選びでは、必ずこの両方を、しかも複数年ぶん確認してください。
12. まとめ|福岡歯科大学の修学状況 3つのポイント
福岡歯科大学の修学状況を、3つのポイントに整理します。
1つ目|出口の実績:ストレート合格率は、上下しながらも上向いてきた
第118回は47.1%で私立5位、第109回から第118回の10年間で最も高い順位です。確定している第116回から第118回の3年平均は42.3%で、私立17大学中10位。そして大学が公表した最新の値、第119回は50.0%で、過去10年で最も高かった第114回(47.9%)より高い値でした。
2つ目|入口と出口の関係
河合塾の方式別ランク35.0は、私立でいちばん低いグループです。それでもストレート合格率の3年平均は、全体の傾向を示す線より上にあります。
3つ目|最初の1年
6つの入学年度すべてで比べられる1年次から2年次の減り方は、令和3年度入学の31.0%から、令和7年度入学の6.1%まで、近年改善してきています(令和8年5月1日現在のデータ)。
もう一度確認です。第119回のストレート合格率50.0%は、大学が公表した数字です。 文部科学省の確定した集計はまだ出ておらず、ほかの大学と並べた比較は、現時点ではできません。
この記事を読んだ受験生・保護者の方へ
最後に、大切なことをお伝えします。
今日の数字は、あくまで統計的な評価です。 大学全体の傾向を示すものであって、一人ひとりの結果を決めるものではありません。合格や進級を最終的に決めるのは、一人ひとりの学習習慣です。本記事は、在学生や志願者のみなさんをおとしめる意図で書いたものでは、まったくありません。
低学年からの学習習慣が、ストレート合格への近道です。低学年のうちから学習習慣をしっかり身につけ、毎年の進級を着実に重ねていけば、ストレート合格は十分に手が届きます。
他大学と横並びで比較したい方は、全29歯学部の修学状況まとめからご覧ください。
13. よくある質問(FAQ)
Q1. 記事にある「50.0%」を、他の大学の数字と比べてもよいですか
A. 現時点では比べないでください。
50.0%は、福岡歯科大学が令和8年5月1日現在として公表した数字です。ストレート合格率の公表元は文部科学省の修学状況調査で、最新版は例年12月ごろに公表されます。私立17校の公開タイミングは大学ごとに違うため、第119回については私立15大学平均も私立17大学中の順位も出せません(データなし)。
他大学と比べたい場合は、17校すべての確定値がそろっている第116回から第118回の3年平均42.3%(私立17大学中10位)を使ってください。
Q2. 新卒合格率72.1%とストレート合格率50.0%は、どちらを見るべきですか
A. これから入学する立場なら、ストレート合格率です。
新卒合格率は新卒の受験者数を分母にした数字で、卒業試験や進級判定で受験者が選別されたあとの数字です。福岡歯科大学の第119回では、新卒として出願した81人のうち実際に受験できたのは68人で、新卒合格率72.1%の分母には受験に至らなかった13人が入っていません。
入学前の人が本当に知りたいのは、入学してから歯科医師になれる確率です。それを表しているのは、入学者88人を分母にしたストレート合格率50.0%のほうです。
Q3. 6年次の留年・休学率32.1%は、「6年生の32.1%が留年している」という意味ですか
A. 違います。
この32.1%は文部科学省の調査による在籍者ベースの留年・休学率で、在学中に一度でも留年または休学を経験した学生の割合です。いまその状態にある学生ではなく、これまでに経験したことがある学生の割合で、6年間のどこかで一度でも経験があれば数えられます。
一方、第9章の6年次留年率16.0%は、令和7年度に6年次にいた81人のうち、その年度中に卒業できなかった学生の割合です(大学公表)。集計の方法も対象の範囲も違うため、数値は一致しません。32.1%を6年次留年率と呼ぶことはできません。
Q4. 1年次から2年次の脱落は、本当に改善してきているのですか
A. 令和8年5月1日現在のデータで見るかぎり、近年改善してきています。
1年次から2年次の脱落率は、6つの入学年度すべてで観測できる唯一の区間です。令和3年度入学から順に31.0%、28.4%、18.6%、15.3%、令和7年度入学は6.1%でした。6年度の平均は19.4%、幅は6.1%から31.0%です。
ただし、令和2年度入学の17.0%は令和3年度入学より低い値です。また、令和7年度入学は1年次から2年次の1区間しか観測できておらず、2年次より先はデータなしです。
Q5. 第118回で私立5位になったのは、ストレート合格率がまっすぐ上がってきた結果ですか
A. まっすぐ上がってきたわけではありません。
第109回から第118回の10年間を前半5回と後半5回に分けると、平均は33.7%から42.8%、順位の平均は12.8位から9.4位です。一方で、第115回と第116回はどちらも13位でした。上下しながらも上向いてきた、というのが10年間の形です。
また、上位2校を除く私立の多くの大学はストレート合格率が近い値に集まる団子状態にあり、わずかな差でも順位は大きく入れ替わります。単年の順位だけで判断せず、3年平均(第116〜118回で42.3%・私立17大学中10位)もあわせて確認してください。
14. 出典・参考リンク一覧
本記事で使用したデータの公表元は以下のとおりです。
大学公式
- 福岡歯科大学「修学上の情報等」:https://d.fdcnet.ac.jp/info/release/release_study ※「本学の修学状況に関する情報」(令和8年5月1日現在)が掲載されているページです。進級者数・卒業者数・国家試験合格者数、6年次在籍総数・卒業者総数はこちらから確認できます
- 福岡歯科大学「本学の修学状況に関する情報」(PDF):https://d.fdcnet.ac.jp/col/release/pdf/r8/r8_s15.pdf
- 福岡歯科大学 学費ページ:https://d.fdcnet.ac.jp/examinee/expenses_ex(2027年度の学費)
- 福岡歯科大学 公式サイト:https://d.fdcnet.ac.jp/(所在地)
公的機関
- 文部科学省「医学・歯学教育」:https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/iryou/1324090.htm ストレート合格率(修業年限内合格率)・学年別の留年・休学率・退学等の割合の一次出典で、例年12月ごろに最新年度版が公表されます
- 厚生労働省「歯科医師国家試験」:https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/shikaishi/(第119回の全国合格率・学校別合格者状況)
予備校
- 河合塾 Kei-Net:https://www.keinet.ne.jp/(方式別のボーダー偏差値)
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※ 学費・特待生制度は2027年度入試時点の公表情報にもとづいています。制度は年度によって変更されることがあるため、最新情報は必ず大学公式サイトでご確認ください。

