明海大学歯学部の現実|6年で卒業できる学生の割合と留年事情【2026年1月更新】
本記事では、明海大学歯学部が公開している「修学状況に関する情報」の内容について解説します。「修学状況に関する情報」の概要については、「偏差値だけじゃわからない歯学部選び|教育の質をデータで比較!大学の「中身」徹底解説」という記事で詳しく解説していますので、まだご覧になっていない方は、そちらを先にご確認ください。
本記事の内容は、明海大学公式サイトの修学状況ページに掲載されている情報を参考にしています。
明海大学の進級者数からみえる留年率

まずは明海大学の各年度における入学者数と進級状況を確認していこう。
明海大学の各年度における入学者数と進級者数

この表は、最上段に各年度の新入生数を示し、その下の各行には、該当年度の入学者が各学年へ進級できた人数を示しています。明海大学の進級状況は以下のとおりです。
- 平成30年度に入学した120人のうち、留年せず2年生に進級できたのは112人。その後もストレートで6年生に進級できたのは69人。6年でも留年せずストレートで卒業したのは53人。ストレートで国家試験に合格したのは47人。
- 令和元年度に入学した120人のうち、留年せず2年生に進級できたのは116人。その後もストレートで6年生に進級できたのは83人。6年でも留年せずストレートで卒業したのは47人。ストレートで国家試験に合格したのは45人。
- 令和2年度に入学した120人のうち、留年せず2年生に進級できたのは112人。その後もストレートで6年生に進級できたのは44人。
- 令和3年度に入学した120人のうち、留年せず2年生に進級できたのは110人。その後もストレートで5年生に進級できたのは41人。
- 令和4年度に入学した120人のうち、留年せず2年生に進級できたのは109人。その後もストレートで4年生に進級できたのは57人。
- 令和5年度に入学した120人のうち、留年せず2年生に進級できたのは105人。留年せず3年生に進級できたのは75人。
- 令和6年度に入学した132人のうち、留年せず2年生に進級できたのは115人。
- 令和7年度に入学した新1年生は121人。

次に、これらの数字から算出した留年率をみてみよう。
明海大学の各年度における留年率

本表は、各年度の入学者数と進級者数に基づき、同入学年度の学生が学年進行に伴いどの程度の割合で留年したかを示しています。最下段には、令和7年5月時点で在籍する各入学年度の学生のうち、ストレートに進級した者の割合を示しています。
また、表の右側には、明海大学の各学年進級時における留年率の平均値と、私立17大学の平均値を併記しています。
私立大学の歯学部では、留年が増えやすい時期は一般に2つあります。ひとつは大学での学習に慣れていない1年次、もうひとつは解剖学や生理学などの基礎専門科目が増える2年次です。
明海大学では、1年次の留年率は私立大学の平均を下回る一方、2年次以降は平均を上回っています。カリキュラム上、1年次に解剖学や生理学などの基礎専門科目が設けられていないため、定期試験で十分な得点を得られずに留年するリスクが比較的低い可能性があります。2年次以降はどの学年でも留年率がおおむね10%を超えており、苦戦している様子がうかがえます。他大学で比較的留年率が低いとされる5年次や6年次でも、留年する学生の割合が高くなっています。
ストレート進級率は平成30年度に44%を記録しましたが、それ以降は4割を下回る見通しです。私立大学の平均と比べると、留年する学生の割合はやや高い水準にあります。
明海大学のストレート卒業率およびストレート国家試験合格率

次に、入学した学生が留年せずストレートで進級して卒業した割合と、さらにストレートで国家試験に合格した割合をみてみよう。

本表は、平成30年度入学者のストレート進級者が受験する2024年実施の第117回歯科医師国家試験と、令和元年度入学者のストレート進級者が受験する2025年実施の第118回歯科医師国家試験におけるストレート合格率の状況を示しています。
※以下、かっこ内の割合はいずれも入学者数に対する比率
- 平成30年度に入学した120人のうち、留年せず修業年限内に卒業したのは53人(44%)。そのうち国家試験に合格したのは47人(39%)
- 令和元年度に入学した120人のうち、留年せず修業年限内に卒業したのは47人(39%)。そのうち国家試験に合格したのは45人(38%)
全国29歯学部のストレート合格率の過去3カ年平均

ストレートでの国家試験合格率の数値がかなり低いと感じたよね。ここで、文部科学省が取りまとめた全国29歯学部のストレート合格率の過去3カ年平均の資料を確認してみよう。

この資料によると、国公立大学を含む全国平均のストレート合格率は53.6%であり、歯学部でストレート進級・合格を達成することが容易ではないことが分かります。一般に、国公立大学と比べて相対的に学力分布が低めの学生が入学する傾向のある私立大学の歯学部では、ストレート合格率が3カ年平均で50%を超えるのは4校にとどまります。ストレート合格率の数値を見る際には、こうした全国的な基準も念頭に置いておきましょう。
文部科学省も重要指標として公表を進めている「修業年限内の国家試験合格率」(いわゆるストレート合格率)は、入学後に留年せず修業年限内で進級した学生が、初回の国家試験に合格する割合を指します。したがって、ストレート合格率を高めるには、ストレート進級者の割合を高い水準で維持することが重要です。
明海大学のストレート合格率の推移

明海大学のストレート合格率が、過去どれくらいで推移してきたのかを確認してみよう。

明海大学のストレート合格率が、過去どれくらいで推移してきたのかを確認してみよう。
これは、私立大学17校を対象とした、第110回歯科医師国家試験以降のストレート合格率順位の推移を示すグラフです。第110回から第115回にかけて順位は上昇し、最高位は5位でした。一方、第116回以降は順位を下げ、第118回は私立大学17校中13位となりました。
前述のとおり、ストレート合格率を高めるには、ストレート進級者の割合を高水準で維持することが重要です。明海大学では、ストレート進級率はやや低い水準で推移する見通しであり、今後もストレート合格率は中位〜下位水準で推移する可能性があります。
明海大学の卒業留年率

最後に、卒業留年率を確認しよう。これは、ストレート進級かどうかに関係なく、各年度の6年生の在籍者数と、その年度の卒業者数から算出しているよ。

卒業留年率は、その年度に在籍している6年生のうち、どの程度が留年しているかを示す指標です。
5年次までの進級基準が比較的緩く、最終の卒業試験の難易度が高い場合には、卒業留年率は高くなりがちです。各大学の方針はさまざまですが、一般に低いほど望ましい指標です。
明海大学の直近2年の卒業留年率は以下のとおりです。
- 令和5年度:在籍6年生130人、卒業84人、留年者等46人
→ 卒業留年率35% - 令和6年度:在籍6年生110人、卒業80人、留年者等30人
→ 卒業留年率27%
私立17大学における令和5年度の卒業留年率の平均は23%です。明海大学の卒業留年率は、令和5年度と令和6年度は共に私立平均より高い水準です。
明海大学の修学状況まとめ
本記事では、明海大学が公開している修学状況データをもとに、分析・解説しました。
1年次の留年率は私立大学の平均を下回りますが、2年次以降は平均を上回っています。
6年次のストレート進級率は4割を下回る見通しであり、ストレート国家試験合格率が低くなる可能性があります。
明海大学の卒業留年率は、私立大学の平均をやや上回っています。
以上、修学状況の要点をまとめました。参考になれば幸いです。

