【受験生必見】歯学部の留年率ランキング|文部科学省資料で実態解説(2025年度)
歯学部入学後に留年せず、順調に進級・卒業して国家試験に合格できるのか——これは多くの受験生や保護者にとって大きな関心事でしょう。進学先を検討する際は偏差値や国家試験合格率を確認することが多い一方で、進級状況までチェックする方は意外と少ないかもしれません。
歯学部では、在学中に留年を経験する学生が4割程度にのぼるとされるなど、その割合は無視できません。本記事では、文部科学省が公開するデータに基づき、国内29の歯学部における留年率をランキング形式で紹介します。ぜひご覧ください。
本記事では、文部科学省のサイトで公開されている「各大学の歯学部歯学科の入学状況及び国家試験結果等」のデータをもとに情報をまとめています。
(出典:各大学の歯学部歯学科の入学状況及び国家試験結果等)
歯学部の留年率ランキング(2025年度学生)
まず、各大学の在籍学生に占める留年・休学者の割合をランキングで紹介します。これは、在学中に一度でも留年または休学を経験した学生の割合を示しています。国公立と私立の歯学部に分けて掲載します。
国公立大学歯学部の留年率ランキング(2025年度学生)

在学中に一度でも留年または休学を経験した学生の割合が最も低いのは岡山大学で、10.7%でした。国公立の歯学部は私立の歯学部と比べて低い傾向にあり、11位の東北大学までが10%台に収まっています。一方、九州大学は28.7%と他大学と比較して高い水準です。九州大学は、1年次の留年率が15.9%と高く、これが全体の数値を押し上げている可能性があります。
私立大学歯学部の留年率ランキング(2025年度学生)

在学中に一度でも留年または休学を経験した学生の割合が最も低いのは昭和医科大学で、14.4%でした。大阪歯科大学や東京歯科大学も僅差で続いており、この3校はいずれも10%台で、国公立の歯学部並みの水準です。
一方、残る14校では、この割合がいずれも20%を超えています。30%を超える大学が7校あり、最も高い松本歯科大学は41.7%で、国公立の歯学部と比べて、留年・休学を経験している学生が多い状況です。
学年別の留年・休学経験者の割合(2024・2025年度学生)
次に、大学別ではなく学年別の留年・休学者の割合を紹介します。全大学を対象に集計した数値です。あわせて、2024年度と2025年度の比較表も掲載します。
| 学年 | 2024留年・休学者の割合 | 2025留年・休学者の割合 |
|---|---|---|
| 1年次 | 9.2% | 7.3% |
| 2年次 | 17.7% | 17.7% |
| 3年次 | 22.3% | 21.1% |
| 4年次 | 30.7% | 27.4% |
| 5年次 | 30.7% | 30.6% |
| 6年次 | 34.9% | 35.5% |
2025年度 学年別の留年・休学を経験した割合は以下の通りです。6年次の留年・休学を経験した学生の割合は少し増加していますが、その他の学年では、割合が減少した学年が多い状況です。
- 1年次:7.3%(前年比 -1.9ポイント)
- 2年次:17.7%(前年比 ±0.0ポイント)
- 3年次:21.1%(前年比 -1.2ポイント)
- 4年次:27.4%(前年比 -3.3ポイント)
- 5年次:30.6%(前年比 -0.1ポイント)
- 6年次:35.5%(前年比 +0.6ポイント)
6年次学生の留年・休学経験者の割合(2025年度学生)
ここまで、歯学部在籍者のうちどの程度が留年を経験しているかを見てきました。ただし、退学者が一定数いることを踏まえると、学力不振などを理由に進級できない学生は、実際にはさらに多い可能性があります。
こうした点を踏まえ、実態把握のため、現在の歯学部6年次でどの程度の学生が留年を経験しているのかを個別に確認します。前掲の学年別データが示すとおり、6年次は留年・休学の割合が最も高く、注目すべき学年です。
国公立大学歯学部 6年次学生の留年・休学経験者の割合(2025年度学生)

2025年度の6年次における留年・休学を経験した学生の割合が最も低いのは広島大学で、8.2%です。6年次に限ると、全学年でみた場合よりも、この割合は高めですが、国公立の歯学部の多くは20%未満にとどまっています。
私立大学歯学部 6年次学生の留年・休学経験者の割合(2025年度学生)

文部科学省が公開するデータによれば、2025年度の6年次における留年・休学経験者の割合が最も低いのは昭和医科大学で、5.1%です。ただし、この数値には誤りの可能性があります(根拠は後述)。このため、本稿では2位から17位の大学についてコメントします。
2025年度の6年次における留年・休学を経験した学生の割合が最も低いのは大阪歯科大学で、22.9%です。全体の校数の内訳は、20%台が3校、30%台が1校、40%台が8校、50%台が2校、60%台が2校と、高水準の大学が目立ちます。1〜5年次での留年や、最終の卒業試験不合格によって卒業に至らない学生が一定数存在すると推測されます。
【昭和医科大学の数値に誤りがあると考察した根拠】
昭和医科大学の在籍学生総数に占める留年・休学者の割合→14.4%
【学年別内訳】
1年:2.0%、2年:7.9%、3年:6.8%、4年:6.9%、5年:2.3%、6年:5.1%
【問題点】
学年別の数値は すべて2.0〜7.9%の範囲 に収まっているにも関わらず、全体が14.4%というのは、単純な加重平均として成立しません。
まとめ
- 国公立の歯学部では、在籍学生に占める留年・休学経験者の割合は概ね10%台で、九州大学のみ28.7%と相対的に高い水準です。
- 私立の歯学部では、17校中7校で割合が30%を超え、最も高いのは松本歯科大学の41.7%です。
- 学年別では、留年・休学の割合が最も高いのは6年次です。
- 2024年度と比べると、2025年度は留年・休学経験者の割合が減少しています。
- 6年次では、留年経験者の割合が50%を超える大学が4校あります。

