歯学部志望必見!歯科医師の平均年収と勤続年数別の収入推移を徹底解説
歯学部に入学するということは、大学卒業後の進路が歯科医師となることがほぼ確定している状況です。そのため、歯学部を目指す受験生や保護者の方にとって、将来の年収は気になるポイントの一つでしょう。ここでは、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」に掲載されている歯科医師の年収データをもとに、他業種と比較した歯科医師の年収や、勤続年数ごとの年収推移を分かりやすく解説します。将来のキャリアを考える上で、ぜひ参考にしてください。
賃金構造基本統計調査とは?歯科医師の年収を知るための基礎知識
厚生労働省が毎年実施している「賃金構造基本統計調査」は、民間企業・医療機関などで雇用されている給与所得者を対象に、年齢・勤続年数・職業別の賃金(給与+賞与)構造を幅広く調べた公的統計です。
本記事で紹介している「歯科医師」の平均年収データもこの調査に基づいており、歯科医院・病院等に勤務している歯科医師(=勤務医)を対象にしたものです。つまり、個人で開業している歯科医師や法人代表として報酬を得る人は調査の対象に含まれていません。
このように対象を明確にした上で、毎年約数千人規模で実施されており、年齢・勤続年数ごとの賃金構造を把握できる貴重な統計です。ただし、勤務医以外を含まないため、「歯科医師全体の平均年収」として読み替える際には注意が必要です。本記事では、この調査データをもとに、歯科医師として勤めるキャリアの年収イメージを具体的に解説していきます。
【最新】令和3年~令和6年 歯科医師の平均年収推移を徹底解説
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、令和3年度から令和6年度にかけて、歯科医師の平均年収は以下のように推移しています。令和3年度は約787万円、令和4年度は約810万円、令和5年度は約924万円、令和6年度は約1,136万円となっており、全体として年収は上昇傾向にあることがわかります。
令和6年度は特に平均年収が大きく伸びていますが、調査対象の平均年齢が他年度より若い一方で、平均給料が大幅に高いことから、給与水準の高い勤務医が多く含まれたことが影響した可能性があります。とはいえ、歯科医師の賃金水準が依然として高く推移していることに変わりはありません。
【最新】令和3年~令和6年 歯科医師の平均年収推移(厚生労働省:賃金構造基本統計調査)
| 項目/年度 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 |
|---|---|---|---|---|
| 平均年収 | 約787万円 | 約810万円 | 約924万円 | 約1,136万円 |
| 前年比 | ー | 103% | 114% | 123% |
| 調査対象人数 | 2,015人 | 1,155人 | 1,861人 | 1,387人 |
| 調査対象平均年齢 | 38.7歳 | 38.1歳 | 42.5歳 | 36.2歳 |
| 調査対象平均勤続年数 | 7.0 | 5.5 | 8.3 | 5.6 |
歯科医師 vs 他職種!令和6年 平均年収を徹底比較【年収格差は?】
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本調査」によると、歯科医師の平均年収は約1,136万円で、国内の数ある職種の中でも第3位に位置しています。上位には医師(第2位)や航空機操縦士(第1位)が並びますが、いずれも国家資格・長年の専門訓練が必要な職業であり、歯科医師はトップレベルの専門職として高い市場価値をもつ職業であることがわかります。
また、平均年収ランキング上位には大学教授、公認会計士、法務職など知的専門職が名を連ねていますが、その中でも歯科医師は臨床系専門職の中で突出した水準です。医療職で比較してみても、薬剤師(約599万円)、看護師(約520万円)、歯科衛生士(約406万円)と大きな差があり、医療系の国家資格の中でも年収面では群を抜いた存在と言えます。
もちろん、国家試験に合格するまでの道のりは簡単ではありません。しかし、努力の先には「手に職」「独立開業」「高い平均年収」「専門性の高さ」という、他の職業ではなかなか得られない魅力がそろっています。将来の安定性ややりがいを重視する受験生にとって、歯科医師は夢とリターンの両方を備えたキャリアだと言えるでしょう。
参考に令和6年の賃金構造基本調査において、職種(小分類)の平均年収を表にしたものの一部を次に紹介しています。
【最新】令和6年 職種毎の平均年収(厚生労働省:賃金構造基本統計調査)
| 順位 | 職種(小分類) | 年収(万円) |
|---|---|---|
| 1 | 航空機操縦士 | 1,697 万円 |
| 2 | 医師 | 1,338 万円 |
| 3 | 歯科医師 | 1,136 万円 |
| 4 | 大学教授(高専含む) | 1,093 万円 |
| 5 | 管理的職業従事者 | 917 万円 |
| 6 | その他の経営・金融・保険専門職業従事者 | 903 万円 |
| 7 | 獣医師 | 885 万円 |
| 8 | 大学准教授(高専含む) | 881 万円 |
| 9 | 公認会計士,税理士 | 856 万円 |
| 10 | 法務従事者 | 765 万円 |
| … | 省略 | |
| 51 | 総合事務員 | 530 万円 |
| 52 | 製銑・製鋼・非鉄金属製錬従事者 | 529 万円 |
| 53 | クレーン・ウインチ運転従事者 | 527 万円 |
| 54 | 保健師 | 521 万円 |
| 55 | 生産関連事務従事者 | 521 万円 |
| 56 | 看護師 | 520 万円 |
| … | 省略 | |
| 139 | 看護助手 | 329 万円 |
| 140 | その他の保健医療サービス職業従事者 | 323 万円 |
| 141 | 包装従事者 | 308 万円 |
| 142 | 紡織・衣服・繊維製品製造従事者 | 305 万円 |
| 143 | クリーニング職,洗張職 | 297 万円 |
| 144 | ビル・建物清掃員 | 286 万円 |
経験年数別 歯科医師の平均年収【令和3年~令和6年データ】
経験年数別 歯科医師の平均年収【令和3年~令和6年データ】(厚生労働省:賃金構造基本統計調査)
| 経験年数/年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 |
|---|---|---|---|---|
| 0年 | 約264万円 | 約380万円 | 約287万円 | 約283万円 |
| 1~4年 | 約589万円 | 約666万円 | 約683万円 | 約1,004万円 |
| 5~9年 | 約681万円 | 約960万円 | 約900万円 | 約1,311万円 |
| 10~14年 | 約887万円 | 約1,003万円 | 約1,309万円 | 約968万円 |
| 15年以上 | 約1,100万円 | 約1,149万円 | 約1,081万円 | 約1,839万円 |
勤続0年の年収が低い理由:臨床研修医の給与事情を解説
まず特徴的なのは、勤続0年の年収が他の年数帯に比べて低い点です。これは、「歯科医師として登録した直後の1年間は臨床研修期間である」ことが主な理由です。臨床研修医の年収は概ね300万円前後であるため、統計上の平均が大きく押し下げられています。
つまりこれは「歯科医師の年収がいきなり低い」という意味ではなく、「最初の1年間は訓練期間として経験を積むステージである」ということを示しているだけです。
臨床研修を終えると、2年目以降は勤務先の歯科医院などで本格的に臨床に携わるようになります。統計上も以下のような推移になっており、経験に比例して収入は伸びていくことが分かります。
| 勤続年数 | 年収の目安 |
|---|---|
| 1~4年 | 約600~660万円 |
| 5~9年 | 約680~960万円 |
| 10~14年 | 約880万円~1、000万円 |
| 15年以上 | 1、000万円超えが一般的 |
歯科医師の平均年収は全職業の平均よりも高く、「専門職としての強み」が数字に表れています。
歯科医師の年収は経験で決まる?将来の年収を左右するキャリア戦略
歯科医師のキャリアは、経験を積むうちに大きく2つの方向に分かれます。
| キャリアタイプ | 特徴 | 年収のイメージ |
|---|---|---|
| 勤務医として安定を重視 | 休暇や働き方を調整しやすい | 600~900万円台中心 |
| 将来的に開業して収入を伸ばす | 責任は増えるが年収の上限が広がる | 1,000~2,000万円超も可能 |
統計の「15年以上」の項目では、トップ層が平均を大きく押し上げていますが、これは院長・法人理事長などの高収入層が多く含まれているためと考えられます。
将来的に開業して収入を伸ばすなど、努力次第で大きく収入が伸びる可能性がある――これは歯科医師という専門職ならではの魅力といえます。
まとめ:歯科医師は長く働くほど高収入?生涯年収を最大化する方法
歯科医師の年収データを改めて整理すると、
- 他の職種と比べて平均収入はかなり高い水準である
- 最初の1年は研修のため低く見えるが、その後は堅実に収入が伸びる
- 経験を積むほどスキルが評価され、年収も上昇しやすい
- キャリア次第で1,000万円以上の高収入も十分に狙える
という特徴が見えてきます。
歯学部を目指して努力している皆さんにとって、歯科医師という道は専門性を活かして長く働ける安定した職業であり、将来の可能性も大きい仕事です。ぜひこのデータを参考にしながら、具体的なキャリア像を思い描いてみてください。

